2019.2.17(日) 同行者:みー猫さん
車坂峠 -トーミの頭 -黒斑山 -蛇骨岳 -仙人岳 -Jバンド -鞍部 -前掛山 -火山館 -不動滝 -浅間山荘

みー猫さんと三週連続で行った雪山縦走第一弾


三連休を怠惰に過ごした僕は今週末こそは真面目に雪山に行こうと心を入れ替えていた。
そんな中みー猫さんからのお誘いが。当初は赤城山周辺だったがやっぱり四阿山、もしくは八ケ岳とかという話になるが天気予報から浅間山(前掛山)はどうかと候補が移行して行く。
浅間山周辺は3年前にM崎君と出かけたものの、大して雪はないし天気も微妙なので黒班山にいって帰るという消化不良に終わっていた。なお雪山シーズンになってM崎君から誘いが来るかと思ったが仕事が忙しいのか音沙汰がない。あまりにさぼりすぎて雪山に行く体力がなく、その体力をつけに適当な山に出かけるにもやる気がない。そんな感じなのかもしれない。赤城山に雪が増えたら声かけようと思っていたら結局雪が大してないままどんどん溶けているので僕からも誘いそびれてしまったのだが。
ともあれ今回の浅間山は車二台なのを活かして車坂峠から黒班山、蛇骨岳を経てJバンドから下りて前掛山に寄って浅間山荘へ下りると言う縦走をすることになった。
快晴っぽいから楽しみだなあと思っていたが、どうにも風が強いらしいのには後から気づいた。しかし今更だしなんとかなるだろうと取りあえず寝た。

2/17、寝たとは言うものの寝不足で眠い。2時半くらいに家を出たが念のため途中高速のPAで二回ほど軽く仮眠を取った。
待ち合わせの6時前に浅間山荘に到着。みー猫号を置いて一路車坂峠へ。
車載気温は-12℃。ジャージのまま少し散策すると体の芯まで冷えてしまった。馬鹿である。

寒いから歩きたくないなあとテンションを下げつつだらだらと準備をしてようやく歩きだす。6:48。
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ホテルの横から夜明けの街を見下してから車坂峠の登山口へ。
流石人気の山だけありよく踏み固められているので最初はアイゼンをつけずにとりあえずそのまま行く。
すると早速縮こまっていつにもまして地味で貧相なイキモノが現れた。
雪に埋もれし藪のモノ、シャクナゲさんである。
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そういえば3年前に来た時もそこかしこにナゲ達が居たなあと思いだす。
とりあえず大人しくしているのでスルーして先へ。雲の上にいる。
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まだアイゼンをつけるような時間じゃない、とそのまま歩いて行くが下りは滑るので怖い。それならばと尻で滑り降りた。
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鞍部から少し登ったところで滑るのが面倒になったので大人しくアイゼンをつけることにした。みー猫さんはまだそのままで行くらしいが。
アイゼンをつけて登っていくが体が重い。よっぽど寝不足が響いているらしい。後は寒すぎて体が動かないのもあるか。みー猫さんは汗をかいていないからじゃないですかと言うが。
すぐ傍の水ノ塔山や少し離れた四阿山が綺麗に見えるとテンションは上がってくるが我が体一向に軽くならず。じっとナゲを見る。
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とはいえじりじりと歩いて8:15、槍ヶ鞘。
前回は雲に隠れて全体が見えなかった浅間山だが今日は綺麗に見えている。しかし雪が少ないようで結構黒い。
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一度鞍部に少し下りて浅間山を見るが、本来この季節は木々も白くなっているものではないのだろうか。
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相変わらず体重いなあと思いつつトーミの頭に8:28。
振り返れば遠く雲の上に浮かぶ山がある。
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これから歩いて行く浅間山の外輪。黒班山から先はどうなっているのかよく知らないので楽しみだ。
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黒班山へと歩いて行く。
下から見た木々は雪がついていなかったが尾根上では雪がついていた。
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8:50、黒班山。
浅間山と外輪を見渡しつつ一休み。ここでドーピング(アミノバイタル)で調子を上げることにする。まあしばらくは緩い下りだから体も軽くなることだろうたぶん。
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黒班山まではしばらく樹林帯を歩いてきたので展望は無かったが、黒班山からしばらく歩いて行くと稜線右側が拓けて景色を眺めつつ歩けるようになった。こうなると体も軽くなってきた気がしないでもない。
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そういえば針葉樹は凍りついてるのにナゲ達は凍りついていない。実はナゲ達の葉っぱは暖かいのか?等と思っていたが稜線の凍てつく冷風に負けたのか、ついにナゲも凍りついた。これでも暖かくなると解凍されて元通りなのだからしぶといイキモノである。
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9:31、蛇骨岳。
ここから先は森林限界なのか風が強いせいなのか知らないが背の高い木々か生えていない。そのせいで強い風がもろに当たり凍える寒さ。でも展望は素晴らしい。
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北側の展望も開けて四阿山や白根山方面も。展望のいい稜線歩きはやはり良い。
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歩いて行く稜線。
岩と氷の世界だと少し怯えてしまうのだが、人気の登山道だしそう危険はないのだろう。たぶん。
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景色を見ながらぶらぶらと歩いて行く。こんないい景色を見ずに帰ったとは3年前は勿体ない事をした。まああの時は天気微妙だったからこんなに気分良く歩けたかどうかは怪しいが。
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9:46、仙人岳。2319.7三角点ピークだがそう特徴があるようには思えない。
そのまま先へ。
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北東に見えるのは浅間隠山とかだろうか。雪がない。
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先に歩いて行くみー猫さんと比較すると山のスケールがでかい。
こうして見ると前掛山まで結構距離があるように思えてしまうが実際はあまり時間がかからないようで。不思議だ。
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基本的に右側が崖。近づいてはいけない。
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歩いてきた稜線を振り返る。
トーミの頭辺りから草滑りと呼ばれる登山道で下へいけるはずだがとても歩けるルートがあるようには思えない。
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ぱっと見怖い、歩くとそうでもない稜線を歩いて行くと10:06、Jバンドについた。
ここからの下りが今日の核心らしい。実のところわりとビビっている。
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少しトラバースしてから斜面を下りるのは分かっているがやはり高度感があるので怖い。
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幅もあるし普段ならどうということもないトラバースだが踏み固められた雪が斜めになっているのでわりかし怖い。岩を掴みつつ慎重に。
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トラバースが終わったらいよいよ急斜面の下り。最初の数mが一番急に見えて怖かった。硬くて脚を沈められないようだし。ピッケル使うか迷ったがここはピッケル使わずに下りれる場所らしいので慎重に下りた。
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核心を下りて見上げる。
高度感もあるし足跡なかったら下りようと思わない場所。
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その後も急斜面の下りはしばらく続いているが最初があまりに怖かったので後はそれほど怖いと思わなかった。
時々斜面からナゲ達が顔を出しているものの、掴んでロープにするには踏み跡からずれており役に立たなかった。
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大体安全地帯まで下りてきて見上げる。岩壁の威圧感。
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とりあえず平坦な雪原の岩の所まで歩いて休憩することにした。
10:35、大岩の横。風が冷たくて岩でも遮られていないが何もないよりはましか。腰をおろして休憩。カロリー補給。
今日の核心を終えて後は消化試合のようなものだがここまできて前掛山に寄らないのも変な話で。一休みしてから予定通り前掛山へと登り返すことになった。
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続く