今日も山に出かけたため記事作成が遅く・・。感じた想いが新鮮なうちに書き留めておきたいのだが。

鞍部から北東に登り半月山へと続く林道に合流した。残雪たっぷりである。
ここにくる途中で調子に乗って残雪で遊んでいたら靴に雪が入ったのでここは避けて歩く。
でもためしに乗ってみたら締まって硬かったのでそのまま上を歩いた。
ここから先の稜線は一般道なのでテープには関与しない。11:04。
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この林道、西の眺めがいいじゃないか。この時大平山にサクラマスさんが登っていることは知らなかった。
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阿世潟峠の上に日光の山がチラリ。1504地点南の鞍部に向けて下る。
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今日は時間がないから半月山にも行けやしない。本当は来月末くらいの実行に向けて暖めている計画のために下見したい場所があったのだが・・。まあいつもぶっつけ本番が僕の歩きだからいいか。
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11:30、1504地点到着。奥の方の山は結構雪を纏っている。
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さて、ここから西へと足倉沢と利根倉沢の中間尾根を下る。何故ならここまで来ると他に丁度良い尾根がないのである。
ちょっと西に踏み入れるとこんな感じ。潅木がとてもうるさい。
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左に回進んでみると鹿道があり歩きやすかった。
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その先の展望地は西一帯を一望できる。
パノラマ写真(拡大可)
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潅木の隙間を縫って進む。
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天気は良くなってきたが春霞の盟主と中倉山たち。
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1300m近くくらいまで降りてきた12:00、事件が起きた。
写真真ん中右の尖った岩の先、ちょっと狭い尾根が急斜面になっているので巻くかどうしようかな、とりあえず写真撮るか、とやっていたら画面上のこれから進む尾根の方を黒いイキモノがドタドタ爆走していく。カモシカではない。どうみても熊です、本当にありがとうございました。動揺して写真にはとれなかった。
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幸いにも平坦なところでぼんやりしていたので動揺しても滑り落ちることはなく距離はちょっと離れている。これが危険箇所でもっと近かったら驚いて滑り落ちていたかもしれない。
まあ熊も暇ではないだろうし少し待てばどこか遠くに行くだろう。五分ほど待ってそのまま前進。サイドにエスケープルートはないし戻る選択肢はない。僕はこの先の光景が見たいのだ。

その先適当に歩いていると岩っぽくなってきた。1200mくらいで出会いどう攻略するか迷った箇所。最初だけ微妙に巻いて後は真っ直ぐ降りたような。12:19。
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降りてから見るとそうすごくやばそうには思えないのだが上からだと怖い。
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まあ後はなだらかだしどうにでもなるだろうと思っていたが嫌な感じになってきた。
逃げ場はなかった。熊はもうどうでもよくなっていた。12:30。
この先こんなステゴザウルスの背中みたいなところが何度も出てきた。
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岩達を踏み越えつつこの先無事に帰れるかなあと見下ろしてみる。
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そしてまた嫌な汗を流しつつ進む。一枚岩ならいいのだが下手するとポロっと崩れるので一歩ずつ確かめながら。岩の上に石が重なってるだけだったりして全く信用できない。
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ようやく地面かと思い安心して写真を撮った。しかし進んでいくとその先にラクダのコブが連続、どれも薄い石が重なっているので下手に掴んだり足を置けないみたいな地帯がありこれも怖かった。怖くて写真を撮る余裕なし。
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1100mの先くらいまで気の抜けない所が続いた。左右に逃げようかな、なんて沢を覗き込んだりしつつ進んだ。怖くてあんまり危険な写真は取れていない。いや、ベテランの方にとっては実物見ても中倉山周辺のザレた尾根はもっとやばい、これは序の口て感じかもしれないが僕にとってはザレて頼りにならない細尾根綱渡り的感覚でとても怖かったのだ。
地形図では荒地記号でしか危険と分からない。

そんな危険地帯も終わりようやく地面が現れすすっと進める。尾根形に沿い、南西へと降りていく。急斜面でも土だからおっけー。南の沢へ降りていく。
なんかキケンタチイリキンシと黄テープがあったが上から来てしまった僕には時既に遅し。
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13:20、沢に降り立つ。どうやら助かったようだ。林道目指して沢沿い歩き。
まあ当たり前かもしれないがこの歩いた尾根、最後の立ち入り禁止テープ以外テープ類一切なし。
林道歩きも結構長いんだよなあ。
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林道に咲いていた三色アセビ
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ミツマタ
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川原で猿がくつろいでいた。
産んではいけない場所、林道の水溜りにカエルの卵が・・春だなあ。悲しいなあ。
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ゴールは近い。
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14時過ぎに駐車場につく。名古屋ナンバーの車が出て行った。珍しいなあ。僕が言うのもなんだけれども。
六時過ぎに大宮に行かなければならないので急いで着替えて帰り支度。
結局酷い渋滞に巻き込まれて古河駅に付くのが送れ、飲み会には5分遅刻した。熊に会ったから遅れると先に連絡しておいたが。


往路の西尾根北西から回り込み作戦は首尾よくいった。グスグズの取り付きはこの季節特有なのかが気になるところだが利用価値はありそうだ。またいつか使うかも。
復路の尾根は上部は潅木が邪魔なだけなのだが下部がとてもよろしくない。この記事の写真では怖さは伝わらないと思うが僕は死なないだろうと思いつつもかなり萎縮して歩く羽目になった。オススメはしないけれどもし実物を見に行く方がいたら自己責任でどうぞ。
足尾のRRさんクラスだとああいうところも極々普通に歩かれるのだろうか真似してたら僕はたぶん死ぬな。
まあ何はともあれ計画通り未知尾根を歩けたし所々で展望も良く足尾を満喫できたので良かった。欲を言えば花の季節に歩いていたらなあといったところか。まあそれはそれで別コースを考えているのだが色々と。

なお花粉症は当然のごとく襲ってきて、飲み会帰りの電車内では鼻水がまずかった。そのまま薬局で眠くなる花粉症の薬を買い、軽く歩きの前半をまとめて寝た。月曜も歩きたかったのだ。アルコールは摂取していないので問題はない。
明日は近めの場所で安全なところをのんびり起きてのんびり歩こう、そう考えていた時期が僕にもありました。
現実はこんな岩をよじ登るバカの姿があったという。
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それはそれで、また別のお話。