尾根が少し広くなったところでシャクナゲートの下を潜り密藪から飛び出す。
飛び出してもシャクナゲさんと一緒。
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しかしそろそろこの尾根とは離れなければならない。
林道起点は倉見沢二俣の北という事になっている。
シャクナゲさんとお別れして斜面を北へ超適当に藪こぎして降りていく。
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標高にして50mほど下ると枯れ沢に着いた。これは二俣の一つ南に位置するものらしい。
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対岸に登り上げるとすぐに倉見沢二俣の右又に突き抜けた。
適当に渡渉。
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左俣目指して中間尾根を突っ切る。左俣は涸れ沢だった。
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渡渉して登り上げると倉見林道の起点らしきところに。なんとか辿り着けたか。
16:51。疲れたので五時まで休んだ。
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さてあちこち崩壊しているらしいこの廃林道いかなるものか。
早速崩れ落ちていたが歩きで行くには問題なし。
笹が茂る。
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またも崩壊。でも右端は通れますよ。
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崩れている林道上を見上げるとなんとニヤニヤと見下ろす高山植物の姿が!
何故ここにいるシャクナゲさん。1790.7三角点峰近辺にはいないが1589地点尾根には暮らしているようだ。シャクナゲ民族大移動でもしてきたのか。
またもや一杯食わされた。
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あちこち崩れた林道をくねくねと北進。
北の突き当たり、西へと方角を変えるところではかつて橋があったようだが崩れ去って跡形も無い。まあ沢を渡れるから良いけど。
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その先に分岐があった。北東へとどこまで登り上げるのか。すぐ消えそうだけど。

隙あらば崩壊。
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自然に還ったかと焦る。まあ完全には還っていなくてよかったが。
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まあ完全には、還っていないだけなのだが。
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松木沢の林道もこんなのあったなあと。
別に全て崩壊しているわけではなくちゃんとした部分もあるのだが。
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マウンテンバイクならいけますかね。
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何か青っぽいレアな石がいるなあ(崩壊についてはもう慣れた)。
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崩壊林道に舞い降りた妖精。
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ここで滑りかけた時は焦った。踏み跡があってももっと右を歩きましょう。
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これはやばいな・・と思って高まこうとしたらトラロープが張ってあり笑った。
まあそこらの石に縛り付けてあるだけだったしもっと崩れ落ちたらそのうち使えなくなるだろう。
後でハイトスさんが倉見沢の帰りに倉見林道を途中から歩いた記録を見直したがこのトラロープについて書かれていた。しばらく耐え続けていたようだ。
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想定ルートその2で下りてこようとしていた尾根が見える。渡渉後こっちに登り返す必要があるから今回のルートで正解だったかな。
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崩壊地から滝を見下ろしつつ進む。もうすぐ林道もまともになるはずだけど?
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これは勝利確定だな。真っ当な林道になるはず。
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一箇所くらい崩壊はあったがこれまでとは比較にならないまともな林道をゆるゆると進む。往路で取り付いた付近までやってきた。やはりここは崩壊している。ジムニーでもここから先にはいけないだろう。
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最後は軽くショートカットしつつ18:40、無事にレガシィへ辿り着いた。
結局今日も11時間、18kmを越えるロングハイクになってしまった。



今回の軌跡
この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)

え


姿を見せないファントムシャクナゲに振り回されて西尾根を登り、見頃の花で癒された後、想定外の濃厚なシャクナゲートを用意されたかと思えば、林道上から観察している。本当にシャクナゲさんは自由すぎる。今日も一日翻弄されてしまった。

奥袈裟丸西尾根の南サイドはガチンコでいくと藪漕ぎ耐久だが栗原川林道高場沢支線を使えばある程度は軽減できるはずだ。ただ最後はあちこちに別れた分岐や消えた道などに振り回されるようだからそちらも一筋縄では行かないと思う。
シャクナゲさん鑑賞なら奥袈裟丸山からの稜線で堪能できる。さらに一方上行くシャクナゲさんにあいたいなら郡界尾根から外れて後袈裟丸山西尾根の密林に飛び込めば良い。コメツガも合わせて歓迎してくれる。
さらに上行くシャクナゲートを満喫したいなら1687地点尾根を下れば良い。濃厚なシャクナゲとのセッションが楽しめる。
倉見林道起点への正しい行き方は分からない。シャクナゲ耐性をお持ちなら僕と同じルートで良いがそうでなければ沢で下りたほうが楽かも。
倉見林道上部は崩壊しまくりでそんなに身の危険はないとはいえオススメできる道ではない。石ゴロゴロしてるしい。一度くらいは歩いても良いだろうが一度で十分だ。いまなお崩壊を続けていると思うし雨の後には伊かない方が良い。


今年上半期最大の課題はこうして片付いた。袈裟丸連峰西サイドはしばらくもういかなくていいだろう。栗原川林道でタイヤバーストしたくないからなるべきいきたくないし。
次くる時は小法師-庚申山の歩きかな。あまり捻りがないのが難点だけど。

袈裟丸深部は満喫できたし暑くなってきたから次は日光かな。でも六月は奥多摩・秩父や那須法面も行きたいと考えている。雨と仕事の多忙具合が心配である。
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コメント

 コメント一覧 (14)

    • 1. 瀑泉
    • 2016年05月29日 19:55
    • 奥袈裟西尾根にシャクナゲさんが居ないとは意外でしたネ。コメツガが優勢だったようですが,やはり日当たりが重要なんでしょうネ。
      その代わりといては何ですが,県境尾根のお祭りと後袈裟西尾根&1687mの藪は予想以上に楽しめたようで,ヒゲさんの良い弔いになったことでしょう(笑)。
      ただ,さすがに倉見へのアプローチは遠すぎですワ・・・それに,シャクナゲに思い入れも無いから,ふみふみぃさんの記事で楽しませていただくだけにしておきますヨ。
      で,次なるシャクナゲ藪,日光となると高薙山あたりですかネ。
      なんにしても上半期の宿題,お疲れ様でした。
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    • 2. HIDEJI
    • 2016年05月29日 23:56
    • シャクナゲさんとの決戦お疲れ様です。
      およその場所しか分かりませんが、相変わらず前人未到のようなすごい所を歩かれますね。完全にシャクナゲさんに支配された、決して近づいてはいけないオーラを感じます(笑)
      そちらの秘密の花園はツアーや団体さんが訪れる心配は全くなさそうですね。
      実際、そんなことが実行されたら、藪の番人がどのような行動にでるのか想像も付きませんね(^^;
      思えば、先日、私も最初はシャクナゲの花に癒されながらも、途中から藪の番人に嫌気がさして、へし折って進んでやろうかなどと、邪なことを考えたばかりに、物をかすめ取られるという仕返しをされたのでしょうかね。
      それに足尾のシャクナゲートは御免です。画像を見るだけでいやな汗が出てきましたよ(^^;
      濃厚なシャクナゲとのセッションでは私も死を覚悟するかもしれません(^^;
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    • 3. みー猫
    • 2016年05月30日 07:20
    • おはようございます。
      普通はシャクナゲが現れて振り回されるのですが、逆のこと言ってる人はないでしょ(笑)期待するほどじゃないかもですけど、シゲトから西湖に最短で降りるルートに一杯咲いてたとronさんのヤマレコ記事にありましたよ。日の長いこの時期はロングのチャンスですよね。
      みー猫
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    • 4. サクラマス
    • 2016年05月30日 07:42
    • 郡界尾根歩いてる時に西側にある尾根は、あそこはどうなんだろう等と考えてたものですが実行する方が居るとは恐れ入ります。シャクナゲさんとこれだけ戯れた1日だったのでお腹も一杯になったでしょう。お疲れさまでした。
      因みに私が今気になってるのが錫ケ岳から西に延びる三ケ峰・笠ヶ岳の尾根です。間違いなく歩いてる人はいるのでしょうが…
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    • 5. ふみふみぃ
    • 2016年05月30日 20:11
    • 瀑泉さん、こんばんわ。
      全く持って残念な結果でした。もう少し尾根が細くないとダメなのか日当たりなのか、シャクナゲさんの好みも中々シビアです。ヒゲに今日写真を見せましたがシャクナゲさんとの和解はまだ時間が掛かりそうです(笑)。倉見は瀑泉さんからしたら遠いですし遠路はるばるやってきて林道でパンクしたら目も当てられませんからね。致し方ないでしょう。
      日光は後輩達に餌を与えに行くので次回は残念ながら藪漕ぎはあまりないです(笑)。日光藪探検は7月に錫ヶ岳に行こうかと。六月は諸事情で登山道歩きが増えそうです。課題をクリアした反動というわけではないのですが。
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    • 6. ふみふみぃ
    • 2016年05月30日 20:21
    • HIDEJIさん、こんばんわ。
      前半は林道近くの展望地で残念ながらゴミが少しありがっかりしましたが途中の藪はあまり入る人はいないでしょうね。郡界尾根と別れた先の密林と真のシャクナゲロードはシャクナゲ愛がないと帰れないと思います(笑)。一見さんはシャクナゲさんの餌食でしょうね。ザック横の物を掠め取るだけでなくコンパスまで奪い去られたら遭難一直線。まあ密林に来る前にも何重かシャクナゲートがあるので普通は迷い込むことさえ出来ないのですが。
      シャクナゲさんはしなやかで丈夫ですから本気で折ろうとしてもしなった枝で反撃されるだけでしょう(笑)。私は折はしないですが手がかり足がかりに利用しているのでそのうち怒られそうです。
      真のシャクナゲロードはシャクナ限界を超えそうなポテンシャルを秘めていましたから画像だけで涼んでください(笑)。
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    • 7. ふみふみぃ
    • 2016年05月30日 20:27
    • みー猫さん、こんばんわ。
      普通はそうなのですが、今回はシャクナゲさんありきの歩きだったもので(笑)。ヤマレコのronさんの記事読んでみました。歩行距離にびびりましたが。ちょっと真似できませんね。やはり中禅寺湖南岸尾根の北サイドはシャクナゲさんの楽園のようですね。標高的にもう花は楽しめないでしょうがいずれ面通しにいきたいところです。
      ロングハイクには日が長くていいのですがこれからは暑さが心配です(笑)。水場があればいいのですが藪の中に都合の良い場所は無さそうで。
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    • 8. ふみふみぃ
    • 2016年05月30日 20:33
    • サクラマスさん、こんばんわ。
      去年は郡界尾根よりも先に気になって後袈裟丸西尾根に行ったんですよね。下りは郡界尾根でしたが。
      シャクナゲさんとの戯れは十分でしたがやはり往路が口惜しく・・。
      三ケ峰・笠ヶ岳の尾根はやはりその手の方の興味を引くようで稀に歩かれる方がいるようです。昔気になって調べたのですが烏ヶ森の住人さん、やんちゃオヤジさん、TNHCねくらハイカーさん辺りが無雪期に歩いていたと記憶しています。
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    • 9. たそがれオヤジ
    • 2016年05月30日 23:09
    • ようやく行かれましたね。
      今回のコースは、おそらくそうだろうなと思っていた周回コースでした。
      なかなかおもしろそうですね。熾烈なシャクナゲさんは残念でしたが。
      ただ、自分の所からアクセス的に近いとはいえ、パンクしそうな林道を走るというのは、どうも考えものだなと思っております。
      烏ケ森さんだったかが、スペアタイヤを余分に積んで行ったという件が印象にあって、そこまでしなくともとは思っているのですよ。
      自分のチャンスは、ハイトスさんが元気になってからのことでしょうか。あの方、悪路運転は得意らしいですから。
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    • 10. ふみふみぃ
    • 2016年05月31日 20:11
    • たそがれさん、こんばんわ。
      栗原川林道の開通とシャクナゲさんの開花を睨んでこの時期まですれ込みました。
      見透かされていましたか(笑)。実は往路はその場のノリで選んだコースでした。当初は栗原川林道高場沢支線である程度いってから1400mくらいから藪入りと考えていたのですがレガシィのパンクが怖くて大分手前であきらめました。まあ復路を考えると起点としては悪くなかったのですが。
      往路は今の時期ならどうしようもない深さの笹やぶもないし展望地のゴミさえなければ悪くないコースでした。復路はシャクナゲさんと触れ合ってこそですね(笑)。1687地点手前あたりから尾根はずっとシャクナゲさんに支配されているのでかなり濃密なセッションが楽しめることを保証いたします。
      倉見林道起点が地形図通りだったのは助かりました。二俣の一つ前に枯れ沢がでてきたのはおやっとおもいましたが地形図にも谷間は書いてあるしずっと右手に見えていた谷間なのでそりゃそうかといった感じでしたが。
      ハイトスさんが復活されたらお二人がどのようなお歩きをされるのか今から楽しみです。
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    • 11. きりんこ
    • 2016年05月31日 20:16
    • こんばんは。
      満を持しての宿題、お疲れ様でした。
      往路のシャクナゲさんは肩透かしで残念でしたが、その後はお祭り状態で救われたのではないでしょうか。自分も、県境のシャクナゲさんだけでもごあいさつに行ってみたくなりました。ただ、皆さん同様、西側はアプローチが遠すぎるし、バーストが恐いので行くことはないかなぁ。
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    • 12. ふみふみぃ
    • 2016年05月31日 20:46
    • きりんこさん、こんばんわ。
      満を持して、晴天ではなかったのは残念ですが県境尾根のシャクナゲさんは狙い通りの咲き具合だったので満足です。
      1687m尾根の濃密なシャクナゲさんとの触れ合いは筆舌に尽くし難いものがありました。あそこが満開だったら凄まじいことになるでしょう。県境尾根満開に標準をあわせたので仕方ないのですが。
      林道のタイヤバーストは本当に怖いです。私も軽々にもう一度行こうとなりません。歩きたいコースは何個かあるのですが・・・。
      ふと思いついたのが郡界尾根で後袈裟丸山西尾根合流地点まで行きそこから1841地点、1687地点と行き倉見林道起点へ下りて1589地点・1773地点尾根で県境尾根に登り返して帰るというシャクナゲさん満喫のためだけのルートですが如何でしょうか(笑)。
      たぶん誰もいかないと思うのでいつかの春に私が行くかもしれません。
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    • 13. ノラ
    • 2016年06月01日 22:58
    • ふみふみいさん こんばんは。シャクナゲさんに愛に行かれた袈裟丸西尾根ですね。中禅寺湖のシゲト山とか中山あたりのシャクナゲさんと比べてどうなんでしょう。荒海山の西側周辺も確かシャクナゲさんおすすめだと思います。その後はぜひ南会津の逆茂木藪へどうぞ。そういえば城郭朝日山の上もシャクナゲさんがお待ちしていると聞いています。
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    • 14. ふみふみぃ
    • 2016年06月02日 07:31
    • ノラさん、おはようございます。
      シャクナゲさんとの触れ合いを求めて出かけてきました。
      中禅寺湖の南岸尾根は三右衛門沢右岸尾根で登ったことはあるのですがシゲト山辺りで北に下ったことはありません。
      1687地点尾根のシャクナゲさんはみっちり詰まっており密度はかなりのものかつ結構続いているのでそこらの生息地にはひけをとらないと思います。
      シャクナゲさんを辿りつつ、福島へ向けて北上していくのもいいですね。
      ノラさんの記事に触発されて南会津の辺りを色々調べています。丸山岳は沢ではなく尾根伝いに無雪期でいくとしたら水をどう確保すればよいのかとか藪を放置して水とか熊の心配ばかりしていますが。今年は秋あたりに日帰りで軽く挨拶に行きたいですね。
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