2017.4.22(土) 同行者:M崎君
名郷 -蕨山 -藤棚山 -オオヨケの頭 -金比羅山 -さわらびの湯

深く考えず春のゆるハイクと出かけてみたのだが?


四月某日、M崎君からどっか山行かね?と誘いが来た。あいにくその週は大佐飛山に行くつもりだったので来週ならOK、アカヤシオ見に行こうぜと返答。
綺麗な景色を撮影したいM崎君ならアカヤシオで釣れば地味尾根にも来るだろうと言う見込みである。まあ登山道以外にはこないだろうしまずは鳴神山かなとこの時は考えていた。
案の定綺麗な花で釣ることに成功しとりあえず鳴神山でと話は決まった。

しかし先週歩いた限りまだ鳴神山は早いんじゃないかなあ?と言った感じでそこで先週ぶなじろうさんが歩いていた蕨山辺りはどうかと考えた。登山道だし高速使えば近いし。
そんなわけで名郷-蕨山 -大持山 -武川岳の周回はどうかと提案。長すぎと却下された。名郷-蕨山-さわらびの里の10km程度が良いらしい。夏に北岳に行こうと言うものがなんたる体たらくか、と思ったがそれならそれで日曜に別の山歩けばいいかと了承。
先週歩いたぶなじろうさんが花を楽しんだのに対して今週はそもそも花株があるのかい、という疑問はあるがアカヤシオに大して目の肥えている僕と違いM崎君は何か咲いてればとりあえず騙せるだろうと気にしないことにした。

4.22、とりあえず7時半に飯能駅でM崎君を拾う。
さわらびの湯への道すがらGWの予定はどうなったか確認。山口に行きたいと言うM崎君に対して賛同者は0/5で上海に行くとなったはず。僕は山口も上海も行く気がしないので断ったが上海は三人で行くことになったらしい。

ここで今年の夏は北岳にいつ行くか?と聞くとM崎君から衝撃の一言。
「いってなかったっけ?今年七月から一年間スペインに留学してくる」
聞いてねーよ。なんだそれ。

M崎君と言えど一応霞ケ関で働くキャリアの一端。一度は海外留学をしなければならないらしい。北岳に行きたいから行きたくないと素直に上司に行ってみたものの多忙な部署への異動が早まる空気を察して受け入れたらしい。何故スペイン希望したのかと問うと物価がアメリカより安いからとか。語学勉強したり一年間は自費でも日本に帰れないとかわりと厳しいようだ。スペイン国内の観光はする気満々のようで。

何かもう山より留学の話とかが気になりつつも8時前にさわらびの湯バス停裏の駐車場に到着。しかし車が異様に多い。なんでだろう。
「棒の嶺が人気だからじゃないの?」
それにしても多すぎるだろ・・。

まあバス停近くに停められたから良いかと身支度をしていると8時になり間の抜けた音がしてから地響きが。
ドドドと数百人が走り抜けて行く。この方々は一体?
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スマホで調べてみるとどうやら今日は名栗トレイルランレースの日らしい。参加者500人くらいが名栗湖周りの尾根をトレランするようだ。棒の嶺-有間山-蕨山と巡るとは前半中々ハードなのでは。というか僕達の歩くコースと被ってるんだけど・・。

ここでM崎君とさわらびの湯から歩きだすか予定通り名郷から歩くかでもめるがトレランの人が来ても一度にまとまってはこないだろうと予定通りまず名郷へバスで行くことに。
しかし去年の記録を見たがトップは三時間程度で名栗湖周りの尾根一周とか同じ人間とは思えないな。

8:21のバスに乗り名郷到着。バスにヤマノススメのイラストあり。M崎君を山の道へ誘った罪深い作品である。天気予報は午前晴れだったはずなのに既に薄暗いんですがこれは。
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8:39、歩きだす。準備運動もそこそこに歩きだしたので橋を渡って人気のないとこで準備運動。

沢沿いの植林地を歩いて行く。先行者を抜かしつつM崎君のペースが速めなので少しゆっくり。僕は明日も歩くつもりなので膝を使うわけにいかない。
沢を渡って。
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地味な植林地なので自然と話題は山ではなく留学のことに。今住んでるアパートはどうするのかとか向こうではどこに住むのかとか。大学で研究はするものの一年間だし博士を取ったり論文出したりと結果が必要なわけではないから気楽だとか。そんなので意味があるのかと言うが海外留学したってだけでも箔が付くんじゃないのと笑う。適当だなあ。これからはスペイン語を話せると便利だから日常会話くらいできるようになってくるとそういうとこは考えてはいるようだけど。
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植林の谷間を抜けて9:25、670mくらいで尾根上に出た。ここからは蕨山へと尾根を南に登っていく。日差しが差してきたか?
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歩いて行くと岩場から展望。天気はいまいち。雨さえ降らなければいいけどね。
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730mくらいでミツバツツジが咲いている。トウゴクミツバツツジとミツバツツジの違いは分からぬ。M崎君に至ってはこれがアカヤシオ?と聞いてくる始末。近くの崖で草臥れているアカヤシオを指さし色が違うと教えるが遠目には良くわからないようだ。
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しかし730m程度なのにすっかり新緑の景色でアカヤシオの雰囲気はなし。埼玉はやっぱり小平より暖かいのかな。
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750mくらいで半分散ったアカヤシオを見つけて、こいつだよとM崎君に教える。近くで見てミツバツツジとの違いは認識したようで。
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新緑の中進んで行くと800mくらいでようやくそこそこのアカヤシオにありつけた。
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ミツバツツジはちょうどいいみたいだけど。
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たまに現れるアカヤシオを横目にどんどん行く。心の中にトレランの混雑に巻き込まれる前に下山できないかという思いがある。でも急いで疲れたくないという矛盾。
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900-950m辺りで旬なようだが花株自体が少ない。やっぱりアカヤシオは栃木か群馬の地味尾根に限ると言うことか。まあM崎君に何も見せられないよりは良かったけど。
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10:11、あっさり蕨山近くの稜線に登りあげた。アカヤシオの出来高はしょんぼり。
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まあ蕨山の山頂でも踏みに行くかと西に向かいかけるとトレラン大会関係者から今日大会あるんでご迷惑おかけしますが、というのともうすぐトップ集団が来るのでと言われる。8時スタートで棒の嶺、日向沢の峰、有間山と周り2時間でここに来る妖怪がいるのかと、と思っていたらちょうど一位の妖怪が笑顔で挨拶して駆け抜けて行った。トレランする気はないけどあの脚力は欲しいなあ。
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10:13、二人で思わずこれはしょぼいといいつつ本当の蕨山山頂とやらに。さて東に下るか。
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10:18、蕨山展望台。1033mだがアカヤシオが咲いている。普段は日当たりが良いのかな。今日はこんなんですが。
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椅子もあるしと小休止。ここまで休憩してないし。
トレランの係員の兄さんに質疑応答。30分後くらいにぞろぞろと集団が駆け抜けてきますよとのこと。話している間に2-5位くらいが通り過ぎて行った。1位は実力が違うようだ。とはいえ20位くらいまでは4時間余裕で切るようだから凄いのだけれど。

集団が来る前に進めるだけ進むかと先へ下る。たまに咲いてる。
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10:44、藤棚山。ぽつぽつとトレラン人に抜かれる。
この辺りはゆるやかな下りで歩きやすいが花が少なくて残念。
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退屈なのでトラバース道を逸れて尾根を行くとミツバツツジ。
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オオヨケの頭手前あたりで南の展望。天気は悪いが春っぽくてこれはありだとM崎君も満足。
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アカヤシオ最後のあがきも新緑にまける。
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