9:19、三倉山。
歩きだしから大体3時間40分。大分ゆっくりきた感じだがおかげでようやく調子が出てきた。
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一休みして次のコブ、三ノ倉を目指す。
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鞍部まで下りてきた辺りで二人組のハイカーとすれ違う。音金から来たと言うと急登だったでしょうと言われた。まあそうかな。
雲が流れて振り返ると三倉山が綺麗に見えた。
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9:36、三ノ倉(1854.0三角点)。県境尾根へはここから侵入するのだがその前に去年登りあげた大倉山まで繋げないと。一休みして荷物をデポして大倉山へと南下する。
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空身だと体が楽だ。雲に覆われて展望0のところをすいすい歩いて行く。
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去年はこの辺りのどこかから出てきたような・・
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9:50、大倉山。これで去年の到達点と繋がった。
三本槍や那須岳方面の展望はだめだこりゃ。さっさと引き返す。
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空身の楽さにトレランへ転身したくなるが藪は漕げないなと思いなおす。
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10:05、三ノ倉に戻ってきた。
ここから先は心休まるところがある保証はない。水分とカロリーを十分補給し虫よけスプレーを再散布。

さて、いくか・・。10:14、気合を入れて西の栃福県境尾根へと足を踏み入れる。
踏み跡は・・・ないな。
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"裏那須の稜線は俺達が守る!"
いきなり灌木オールスターズの根城。シャクナゲ・ハイマツのツートップにナナカマド・ツツジの仲間と後よくわかんないやつ。そして隙間を埋めるネマガリと隙はない。
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一番手ごわいのはやはりハイマツ。曲がらないからすり抜けられないし上に乗るしかない。下りのハイマツやばすぎ・・となんとN田君の心が早速折れ掛ける。
ご尊顔。
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僕はというと早々にハイマツに関わるのはやめて上に乗ってもぐにょりと曲がって重力に従い下りたり隙間をすり抜けられるナゲさん達の近くを選んで下りて行く。
ネマガリが見えたら積極的にそちらに逃げ込んだが
"楽できると思ったら大間違いだぜ?"とナゲが潜んでいたりしたので踏み越えた。

まあなんだかんだで下りは楽。10分で結構下りられた。
N田君は藪に消えた?これ絶対に登り返したくないわ。
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1800mくらいまで一気に下る。10:26。
傾斜が緩くなったネマガリ帯に獣道発見?とんとんるーとあったぞ!とN田君に希望の光を報告。ちょっと楽できそう。
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さらに4分ほど歩いて振り返る。登りだと心の折れる灌木地帯。N田君はそこらへんに埋まっている。
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1780mくらいで尾根前方がハイマツで覆われていた。これはやべえなと左を見るとザレが見える。薄い笹斜面を滑り降りてみた。
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片足の靴裏で滑ると楽だぞ!滑りと言えば俺ですよ(N田君)。などと遊びつつザレに辿りついたら前方左に黒い塊が。熊じゃん!
熊!熊!と叫ぶと熊は栃木側の斜面を駆けおりて行った。セーフ。
N田君は"熊なんていたんですか?黒い塊ならちらっと見えましたけど"などととぼけたことを言う。そいつが熊だよ!
今シーズン初のクマモロをしてしまった。
小熊では無いけどそんなに大きくなかったから戦っても生き延びられたかもしれないがやはり怖い。

ザレを西に進んでいくと前方でがさがさ。とんとーん!と叫ぶと鹿がぴょんぴょん飛び跳ねて行った。完全にアニマルワールド。
稜線に復帰するため北西へトラバース気味にすすむが藪てわかりにくかったがわりと傾斜がある上に藪がきつくめんどい。ハイマツのキワを歩き尾根上進んだ方が良かったかもしれない。ナゲ!ナナカマド!ハイマツ!と波状攻撃。
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10:44、1750mくらいで稜線に復帰。どうやら栃木側は比較的低いネマガリ地帯で大分楽できるようだ。快適に歩いて行く。
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2分後
"世の中そんなに甘くないべ?"
顔高ネマガリ・ナゲ・よくわからない灌木がにょろりと行く手を阻んだ。そんなこったろうと思ったよ。
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一漕ぎすると開花準備中のハクナゲさん。
左へ抜けたら稜線のキワの低い笹藪に獣道あり。
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獣道で楽勝~♪と思ったらすぐに顔高ネマガリにつかまりかき分けると灌木オールスターズが待ち構えている。大体そんな繰り返し。振り返ったらN田君が埋もれていた。
前方のネマガリがガサガサ揺れると中から立派な角の雄鹿が飛び出して行った。あいつが埋もれるってことはやっぱり藪深いな。
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一応こんなんでも獣道があるため足元は多少楽。隙間を縫って歩いて行く。1710mくらい。
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ハイマツ・シャクナゲートの隙間を潜り抜け進んで行く。
振り向くと大体N田君が埋もれている。はぐれたら終わりだ。
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1700mくらいの獣道お助けゾーン。新し目の熊糞があるからクマモロには注意。
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時々避けられない灌木ゾーンもあるが獣道に助けられつつ前進。視界は悪い。
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11:08、鞍部から1697地点への登り返し。左サイドをあるけば藪は楽そうだ。
池塘があったが飲めそうな水では無かった。
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続く