2017.8.19(土) 同行者:みー猫さん
ヒカリゴケ駐車場 -和久土也山南の鞍部で尾根乗り越し -林道・作業道・地味尾根を適当に下る -947m地点 -赤城沢 -1060m辺りで沢離脱 -作業道と地味尾根 -沢沿い歩き復帰 -林道に上がる -1351m地点へと尾根を登る -1360m辺りから南西へ謎のトラバース道を行く -林道
-和久土也山南の鞍部 -ヒカリゴケ駐車場

地味な歩きにつきものな地味植物の姿は?


お盆は前半に帰省し、後半で山に籠るつもりだった。しかしながら雨に泣かされ近くの低山に傘差して行こうと思ったがアブがいるらしいので残念。
盆明けは早々から仕事が忙しくぐったりした。

19,20日は元々某所にみー猫さんと出かける予定だったのだが週末も関東の天気が悪くこれを断念。今回はお流れと言う事で・・・となったのだが、みー猫さんからどこか行く予定ですかと連絡が。この時点では行き先は決めていなかった。
残業から帰還して天気予報を調べるが近場はどこも雨。何故か沼田市だけは午後から晴れるようだ。怪しいなあ・・・。怪しいが他に出かけられそうな場所はない。日曜に賭ける気にもなれない。仕方ない沼田市に行くか・・。
沼田市の沢と言えば瀑泉さんが先日出かけられた泙川流域辺りがいいナメあるようだが最近の雨で増水しているだろうし雨降ったらヤバいことになるだろう。付近でしょぼい地味沢も目をつけている場所があるが濡れたままきつい藪漕ぎしないと帰れそうになく、怪しい天気で行く気にはなれない。

こんな時のために目をつけていたしょぼそうな地味沢がある。赤城北面の赤城沢だ。短くて雨降りだしたらすぐ逃げられそう。しょぼすぎて沢屋の対象外らしく赤城沢の遡行記録はみつからない。苔の生えた滝を見に行ったという滝屋のアバウトな記録が一つ見つかるだけだ。ここだけだと直ぐ終わるが小黒檜山への尾根を適当に歩けばまあそれなりの歩きにはなるだろう。この辺りを詳細に歩くモノ好きもそうそういないだろうしどういう場所か分からない出たとこ勝負を久々にするのも悪くない。もしかしたら北面の武士ことナゲ達も地味尾根に生えているかもと言う淡い期待もあった。

そんなわけで簡潔に地味沢で涼を取りに行って適当に歩くとみー猫さんに連絡すると、この得体の知れない地味歩きにみー猫さんがのって来てくれた。まあ何があるか分からないが前回の奥秩父のような日没デッドエンドはなさそうだしとご一緒していただくことに。

8/19、朝六時前にみー猫さんと黒保根のデイリーで待ち合わせ。早速移動しますかと利根の方に回って赤城沢二俣先の林道へ。
しかし現地に行ってみると林道横のスペースはどこも赤城沢の二俣辺りにある釣り堀らしきものの駐車場と化していた。困りましたな。
唯一の参考資料では林道が未舗装になった先のスペースに停めて・・とあったが少し奥に入った所で舗装路のままなのに立ち入り禁止としょぼいストッパーが置いてあった。ゲートではなくどかして奥に行くことは可能なようで、釣り堀関係者が置いているようにも思えた。
釣り堀の敷地ですと書いた看板が無いスペースがあったのでここはワンチャンあるかなと駐車し準備しているとグラサンかけた釣り堀関係者から"うちの敷地なんで"と追い払われる。やっぱり駄目だったか。まあ私有地なら仕方ないし余計なトラブルには巻き込まれたくないので大人しく撤退。
参考記録のように黙って林道の奥に進んでおけばよかったかと思わなくもなかった。林道の奥までは釣り堀の敷地ではないだろうし、だからこそ厄介払いのために立ち入り禁止にしているんだろう。二俣より上の赤城沢も釣り堀の敷地ではないだろうが事実上釣り堀関係者によって閉鎖されていると言える。

釣り堀から離れたスペースまで道を戻りみー猫さんと作戦会議。どうせしょぼいし赤城沢に拘る必要は何一つないのだが出鼻を挫かれて転戦する気力も失せた。
そこで一計を案じヒカリゴケ駐車場まで移動し一尾根越えて北へと下り沢に入ることにした。往復10kmもないだろうし上から行けば誰にも邪魔されることはなかろう。


そんなわけで車を移動し赤城北面道路沿いのヒカリゴケ駐車場にやってきた。誰もいない。準備をして歩きだす。7:18。

まずは和久土也山へと延びる破線路を辿る。破線が尾根に出て西へと折り返す鞍部から尾根を北へと乗り越す計画だ。
鞍部までは去年の9月に一度下ったルートで不安はない。踏み跡を適当に行く。
踏み跡が分かれる場所では僕は左、みー猫さんは右。結局は合流。
b0dc2700.jpg



谷間を左から適当に登りあげ鞍部到着。7:32。標高130m程上げるだけなので一息だった。
前ここに来た時、この辺りの北面は林道がいくつも通っているのを見た。それを利用すれば楽に下って行けるのではとの目算。とりあえず鞍部から踏み跡のようなもので下りて行く。
b64fd7a1.jpg



すぐに林道合流。地形図には記載なし。とりあえずここは左へ。
24fa6e14.jpg



次々に分岐が現れるので適当に。ここは方角合わせて真ん中だったか。
918db8af.jpg



林道から離れて適当に北へ進む。しょぼ沢を横切り別の林道に合流。今日は気温はすごく高いわけではないが湿度が高い。そのためやはり汗をかき下りなのでメガネが汗で濡れて視界が悪い。
b0b3c6e6.jpg



さらに分岐を北へと進んでいくとすっきりした林道になり7:49、地形図記載の東から西へと延びる林道に合流した。1230mくらい。
a37ea38d.jpg



現役で使われているようにも思える林道を5分ほど東→北へと進む。
林道が逆U字にカーブし1351m地点から北へずっと伸びて行く尾根を横切る地点で尾根を利用して北進。
c0c27672.jpg



地形図記載の送電線が通り鉄塔もある。晴れてれば展望がいいのだろう。
06a5e690.jpg



鉄塔の先は地味尾根風味。ただ踏み跡があるような・・。適当に下りて行く。
f95908e5.jpg



傾斜が緩くなり現在地がよくわからなくなってくるが適当に北へ。
8720eee0.jpg



あちこちで作業道、林道の亡骸、獣道があるのでどう行きますかねえとみー猫さんと話しながら。ここは右に少し移動して地形図の実線目指しますかと。
2910e886.jpg



傾斜の緩いとこに出てここは真っすぐかなあと思っていたらみー猫さんが実践はもうすぐ右ですから右の踏み跡に行きましょうと。GPSを見ると確かに細尾根の反対、右側に行くと実線が通る場所まで来ていた。緩い歩きなのでそこまで来ていると思わなかった。
林業の作業道らしきものを北東へ。
7be3c984.jpg



細尾根の東側では果たして林道が通っていて。ちょうどこの辺りから始まっているようにも見えた。8:27。標高1030-1040mくらいか。
a9eaf001.jpg



北へと歩いて行くとテントも張れる広場。ここで右かと思ったが真っ正面に林道は続いていた。
ec249c85.jpg



林道が東へと曲がって行くところで左の尾根にのり地味尾根で947m地点を目指す。この細尾根の右側、作業道後に植林してある。枝打ちされず放置されているようで。尾根上の踏み跡の方が少し藪いが歩きやすかった。みー猫さんが1時間も歩いていない感覚と言うが既に1時間15分ほど歩いていた。下りだし苦労していない。
6321348c.jpg



少し日差しが。天気予報は当たるのか?でも暑くなるのは嫌だなあ。
北に見えるあの山は名前があるのかとみー猫さんと。
04279a4f.jpg



湿っぽいところを歩いてきたがここで少し乾いた感じの地面も散見。
少し先で休憩し空腹を満たした。
bc37f289.jpg



広場を通り過ぎ林を抜けてまた作業道のような踏み跡で北へ。赤城北面はどこでも人の手が入っているようだ。947m地点は近い。
明るくなると雰囲気もよくなる。
791206d1.jpg



食べられそうもないシダ植物生息地を過ぎたあたりで何もない947m地点。振り返って。
ここから北東支尾根で沢へと下りて行く。
1ab5f664.jpg


3c117045.jpg



下りて行くと沢から20-30mの高さのところを廃林道が横切り広場もあった。行くものも途絶えて久しいのだろうが昔は釣り堀に繋がっていたのだろうか。
ceb2fda6.jpg



最後にょっきり突き出た細尾根の先から沢に下りるつもりだったがどうも東側が切り立っていた。僕は西側をトラバース。みー猫さんは尾根上を行くがどうも直進しても急に見えるらしい。西側谷間から下りるのが安全でしょうと進んでいく。すると踏み跡があり、辿って行くと労せずして沢へと導かれていった。
3838a462.jpg



9:04、赤城沢到着。標高850mくらい。とても地味。
結構汗をかいたので顔を洗う。沢装備に換装。一応ヘルメットも。
d92e270f.jpg



ここで一つ疑問があった。唯一の赤城沢の記録、詳細はあんまり書いてなかったのだが車で行ける林道から入ったとのことで現在いる赤城沢の一つ西、釣り堀二俣の右の沢を歩いたのではないかと。
僕とみー猫さんが居るのは東、二俣の左。地形図的にはこちらに赤城沢と書いてある。見た感じWEBで見た苔生した沢とは別物。まあこちらが本流だと思うのだが。
何が出てくるのかわからない面白さはあるが危険場所があるかもという恐れより何も出てこないのではと言う地味すぎを危惧している。

なにはともあれ今日の主題はよくわかんねー地味なとこを良くわからないまま歩き涼を取るなのでまあいいかと歩きだす。
N田君の苦手な奴、ヒキガエルが沢を横断しようとしているなあと見ているとあろうことかヒキガエルは沢に流された。おいおい・・・、溺れはしないだろうが武士の情けで足を差し出すとヒキガエルはのそのそと僕の足に這い上がってきた。
沢の反対に置いてサヨナラ。
0781c891.jpg



そして現れる落差1mの小滝。通常であれば写真掲載も躊躇われるただの通過点だがこと地味沢においてはこれが最後の滝かもしれないので撮影はしておく。
dd7573f1.jpg



続く