2018.5.22(火) 同行者:bongenkiさん
入川渓流観光釣り場 -赤谷沢出合 -モミ谷出合 -1,790m峰 -モミ谷ノ頭 -1546m標高点
-赤沢谷出合 -入川渓流観光釣り場

日光のナゲ藪と味比べの結果は?


某山アプリで僕の山記事にコメントをくれるbongenkiさんという方が居る。木の俣川をつめて瓢箪峠へ行ったり、和名倉山周辺を歩かれたりと中々興味深い歩きをされているので僕もちょくちょくコメントを入れていた。
そんなbongenkiさんから3月末、5月にモミ谷左岸尾根辺りに行きませんかと誘いが来た。モミ谷左岸尾根と言えばHIDEJIさんがナゲさんに弄ばれた印象が強い。HIDEJIさんがかすめ取られたと言うトレッキングポールも探してみたいし栃木のナゲ藪と比較して見るのも面白い。一度行きたいとは思っていた。
僕は基本的に某山アプリで積極的に山仲間を探すつもりはなく単純に自分の記録整理の日記帳として利用している。根本的に山歩きの趣向が合う人がほとんどいないし実力も分からず体力のない相手と藪に行くわけにもいかないからだ。
だがbongenkiさんは体力は下手したら僕よりあるし、歩くルートから地味尾根好きなようで"モミ谷左岸尾根"という殺し文句まで使われると断る理由は特になかった。
とはいえ平日休みのbongenkiさんとは休みが被らないので中々機会は無く。もとより僕は有休は天気が良いのを確認して直前に取ると決めている。今回も日にちは指定したものの雨だったら延期もやむなしかなあと思っていた。しかし天はナゲ藪に味方したのか22日は晴れ予報。
それなら行くかとなんとか仕事にカタを付けて5/22は奥秩父に向かう事にした。

5/22、集合場所の秩父湖湖畔の駐車場でbongenkiさんと初対面。話好きの方のようだ。そして今日の同行者はもう一人、いや一匹。bongenkiさんの飼い犬クラリスである。
思い返すこと20数年前、近所の飼い犬に公園で追いかけまわされた上に腹を噛まれた僕はその後長きに渡り犬を恐れ、憎み続けてきた。
しかし最近熊と言うもっと現実的な脅威に出会う事により小型犬程度はどうでも良くなった。クラリスは小型犬でイタリアングレーハウンドというやつらしい。トラウマ払拭できたかを確認するという意味で犬同伴の登山にOKを出したのである。実物を見てみるとやはり小さく足が震えることは無かった。

とりあえず川又バス停近くの方スペースに移動し僕のレガシィをデポ。この先の入川渓流観光釣り場駐車場は駐車料金500円取られるから一台で行きましょうというケチくさい理由である。
bongenkiさんの車に乗り込んで駐車場へ。先客は平日だからか一台だけ。釣りに出かけるようだ。駐車料金を封筒に入れて払う。
釣り人は先に歩きだした。遅れて僕達も準備をして歩きだす。
7:02。クリンソウが咲いていた。
クラリスはリードから解き放たれた。国立公園の特別保護区域以外はリードをしなくても法的には問題ないらしい。人気の登山道などでは当然人が居るのでリードを繋いで歩いているとのこと。それでも冷たい人もいるためそもそも人がいなければ迷惑もかからないということでここ一年ほど地味な人気のないルートを歩くようになったらしい。犬連れ登山も色々苦労はあるようだ。
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そもそも論リードつけてないと勝手に走り去って崖から落ちるのではないかとも思っていたのだが流石は幾度も登山をしてきた経験があるためか、クラリスは先行はして行くものの林道横に落ちたり藪に消え去ることは無かった。
そんなクラリスを眺めつつ僕らは林道歩きと言う気の緩みもあり話しながら歩いていたら途中で道を間違えた。うっかり北へと登る入川林道に入っていたのである。クリンソウが咲いてて綺麗ですねと暢気に話しつつうっかり70mほど標高を上げていく。橋も渡っていないのに対岸の景色が右側になっているのでようやくおかしいと気付き引き返した。
普段ソロで歩いている人間が稀に仲間と歩く際に陥りやすい罠。いくら林道とはいえナメ腐って話に夢中で分岐を見損ねてはいけない。
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気を取り直して沢沿いトラバースの登山道に戻り西へ。軌道跡が出てくる。いくつかある小橋はどこぞの腐った木板の釣り橋と違いしっかりとした金属製だった。
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8:27、うっかり寄り道もあったが赤沢谷出会いにやってきた。ここで橋を渡り対岸へ。その先少し標高を上げてから赤沢谷の右岸沿いにトラバース道を行くことになる。
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標高を上げて行くところ、先行するクラリスが早く来いよとばかりにこちらを見下す。中々どうして器用に段差を登って行くし身軽で早い。
登山犬として相当訓練されているのか。そして人にすぐ慣れる性格らしく僕にも吠えることなく警戒もされなかった。既に同行者として認知したらしい。
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標高を上げていくとトラバース道になる。しばらく行くと十文字峠方面との分岐。8:41。こちらは山道とだけ書かれている。落石を結構見かけるようになり頭上を気にしだす。
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しかし思ったより真っ当な道でまあ普通に歩いて行ける。沢底が近づいてくると涼しげで良い感じ。新緑の沢沿いはなんだか気分が良い。話しながらてくてくと歩いて行く。
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トラロープのある軽い高巻きをすぎるとHIDEJIさんの記録で見ていた崩壊地。ちょっと沢まで下りる。沢の水に手を入れてみるとまだ冷たい。
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その先の少し崩れて狭い所。流石にここでクラリスをフリーにさせると落ちるなと言った感じでbongenkiさんは片手に抱えた。もっとやばい場所だと両手フリーにするため袋に入るらしいが。
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9:29、モミ谷出会い辺りに着いた。バス停のような標識。奥秩父でたまに見るやつ。
モミ谷の沢沿いにテープが見えたのが気になった。
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クラリスの頭と同じくらいのサイズの頭蓋骨が落ちていた。骨の正体は分からず。犬だから骨を齧りたがるかと思ったがそんなことは無かった。
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一休みしてからモミ谷左岸尾根に取りつく。事前情報通り最初は急。
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すぐに安全地帯にはついたがそれなりの傾斜が続くので足が休まることは無い。新緑で目は疲れないか。
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1350mくらいから進行方向を西に変え登っていくと馬酔木の姿が目立つように。密藪の前兆だろうか。一升瓶の破片が散見されて、かつては林業関係者が入ったのだろうかと思わされる。そして1400mくらいになるとシャクナゲリラがにょろりと馬酔木の隙間に隠れて様子を窺うようになる。ザックの横を狙っているのだろうか。
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一息入れてから先に進むといよいよ密藪めいてきた。とはいえまだまだシャクナゲートに綻びはありちょいと除ければ進めるかシャクナゲトンネルもアーチ状で潜りやすかったりする。HIDEJIさんもこの状態のナゲ達に騙されて奥まで行ってしまったのだろうか。
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しかしナゲ&馬酔のちょい藪ゾーンは10分ほどで抜けてしまい拍子抜け。馬酔木はまだうねうねしていたがナゲ達はどこかへ行ってしまった。HIDEJIさんのストックを取り返されないように隠しに行ったのだろうか。それなりに歩きやすい小尾根を10分ほど登って行った。
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1510mくらいから再びナゲの姿が散見されるがあまり邪魔をする意思が感じられない。中禅寺湖南岸尾根で暴れたから今日は大人しくしてくれるのだろうか。でも日光と奥秩父はまた違うしなあと疑いの目で見つつ登っていく。
1610m辺りで地形図通り急な斜面になったのでとりあえず一息つく。11:01。
急なのでジグザグに灌木掴めたり足場がしっかりしてそうなとこを選んで登っていく。スズタケが現れたが白骨化していてただのオブジェ。
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今のところナゲ達は大人しくロープ代わりにされているがいつ牙を剥くのだろうか。
木の洞でbongenkiさんを待つクラリス。
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徐々にナゲ達の勢力が増してきた。だが花を付けているのでいつもよりは絵になる。
観察して見ると尾根形の部分にはびっしりナゲ達が蠢いているが右側は結構スカスカなようだ。尾根の右側を歩いて行く。
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南岸尾根のナゲゾーンは正面突破しかないと思われたがここのナゲ達は大分隙があるな。右側から尾根に戻るかと思ったがうまいことバンドが続いているので藪漕ぎも大したことなく進んで行ける。
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1700m手前の少し平坦なスペースで休憩。僕はハイドレーションで歩きながら水を飲めるがbongenkiさんとクラリスはそういうわけにいかないので定期的にザックをおろして水補給する必要がある。そんなわけでこの日は結構休憩多めだったが日曜の疲れが残っていたし急ぐ旅でもないのでちょうど良かった。
休憩時にもわりと行儀よくしている。
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"ここからが本番だぜ?"
にょろりと尾根上を閉鎖しているナゲ達なのだが?
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残念、ここからも右のバンドで素通り可能。隙の多い奴らである。
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ナゲさんの花も只見である。
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しかしその先で尾根の右側は傾斜がある上にナゲ軍団が待ち構えていた。
まあ相変わらず隙間を残しているのが間抜けとはいえこの角度を犬にトラバース気味に登らせるのは酷だろう。さてどうするかと言ったところだが、bongenkiさんとクラリスは変身を一段階残していたのだ。
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続く