2019.5.25(土) 同行者:みー猫さん

林道ゲート -押留沢分岐 -林道崩壊部 -入渓 -ゴーロ -ケサマールの赤い壁 -第二の試練 -沢離脱  -トラバース -沢復帰 -水涸れ -水補給 -小法師尾根 -小法師岳 -巣神山 -唐風呂林道 -林道ゲート

一難去ってまた一難。


ケサマールの赤い壁に興味があった。
まあとあるヤマレコの記録で見たただの俗称なのだが餅ヶ瀬川本流砥草沢を詰めて行くと壁のような滝に阻まれて進めなくなるという。
ネット上では砥草沢の記録はほぼ皆無に等しく他には某M氏の遡行図が見られるだけだ。詳細は不明。M氏の遡行図から見るに15m滝がケサマールの赤い壁(俗称)に該当するようだ。どうやら右岸から巻けるようで。ヤマレコの方は左岸からまいたために沢に戻れずそのまま小法師尾根に出たのだろう。まあいけるんじゃねと思ったものの中々行く機会が無くストックしたままだった。

5月末、砥草沢へ行くか奥秩父のやべえ所に行くか迷っていた。どちらにしろ一人で行くにはまずかろうとみー猫さんに声をかけてみる。奥秩父はピーカンで暑いのでは?という話になり砥草沢へ行くことになった。沢通しなら涼しいだろうたぶん。今シーズンの沢初めということで結構楽しみにしていた。

5/25、みー猫さんと足尾トンネル出口で合流し餅ヶ瀬川のゲート手前まで車で行く。途中から未舗装なのでちょっと嫌な感じだがとりあえずゲート前に他の車もなく方向転換して無事駐車。
5/26、歩きだす。朝方は涼しいがどうせすぐ暑くなるので長袖一枚でスタート。
今日の天気は一日ピーカンらしい。前袈裟丸山はさぞ混雑しているだろうがこちらに人気はなげ。
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みー猫さんと会話しつつぶらぶら一時間ほど歩いて行くと林道が崩壊し始めた。
やばい崩壊が二か所ほどあるらしく最悪沢に下りて逃げようかと考えていた。
6:37、一つ目のやばそうな所。
トラロープがあるが余り心強くは無い。一応片足はしっかりおけるので足早に通過する。
みー猫さんも通過するがこういうのは人のを見ている方が緊張したりもする。去年ナメ沢でほどけるロープを掴んでいる僕を見ていたみー猫さんの心境はどうだったんだろう。
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すぐに次のやばい崩壊部が。こっちの方が怖かった。なんとか通過する。
トラロープが頼りになるかと言われたら怪しいところだが心理的にはかなり助けられる。
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核心部を越えて金山橋を渡る。入渓予定地は近い。
林道跡が左に凸っている個所から沢に下りるつもりだ。
6:57、林道の凸部にやってきた。さて沢には下りられるかなと様子を窺おうとすると
"待ったらんかい"
しゃくぅと声が掛ったので崖を見ると何故かいつものイキモノが花を咲かせていた。藪の番人、シャクナゲさんである。今年は袈裟丸のナゲ達を見に行かなかったからこちらに出張してきたのだろうか。なんでこんな崩壊林道脇の崖にだけひっそりと潜んでいるのかさっぱりわからなかった。
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ナゲのいる崖は急なので避けて、左の傾斜が緩いところから沢へと下りた。
早速のナメ小滝。これはこの地味沢意外と期待できるのか?
ちょっとワクワクしつつ沢装備を装着し一休みした。
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7:15歩きだす。最初の小滝達を越えて歩いて行くとゴーロが続く。水は綺麗だが地味である。
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15分足らずでワイヤーが横切る個所に。林道終点からトラバースして入渓するとここに辿りつくようだ。まあそちらの方が一般的だろう。
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7:40、リュウゴヤ沢出会い。右へ。
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左岸の枝沢。すぐに終わるであろう水量。
でもあっちの方が面白そうだ。本流は変化が無いので退屈。
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ゴーロと言うか河原と言うか・・・とにかく沢登りにしては退屈な期間が続きみー猫さんも眠そうだ。途中で休憩を入れたが相変わらずの渓相。1450mくらいまでやってきて8:31。
河原の中を行く筋も水流が分かれてどれを辿るか迷うがぶっちゃけこの辺りはどう歩いても問題なかった。
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さらに河原歩きを続けて8:48、1510mくらいのハンペイガマ沢出会い。
本流の右へ。この先本当にナメがあるのか不安になってくる。
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気を取り直して進むとすぐにナメが・・・瓦礫に埋もれていた。
これナメ全部埋まってるんじゃないのかと不安は高まる。
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さらに5分ほど進むとようやく(しょぼ)ナメを歩けるようになった。まあガレキがメインの沢なのは変わらないのだがようやく変化が出てきた喜び。
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このナメを埋もれさせた犯人はどいつだと左を見上げると斜面が崩壊していた。
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崩壊斜面もすぎたしこの先はナメが楽しめそうだと喜んでいたのだが。
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現実は厳しい。すぐに二俣が迫っていた。
ヤマレコでこのすぐ先にケサマールの赤い壁が存在することを予習してしっているのだ。
ようやくナメってきて沢登りらしくなってきたのになあ。
まあここまでくると水量も少ないし大したことないけど。
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9:03、1590mくらいの二俣到着。右奥にちら見しているのが俗称・ケサマールの赤い壁である。
ナメが続く左俣に行きたくもなる。
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ケサマールの赤い壁前にやってきた。
写真だと登れるんじゃねと思ったが実際手前に立って見るとこの高さは僕にはよじ登れないなと。
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何か動くものがいるなと思ったらカモシカが壁上のテラスにいた。僕とみー猫さんに気付き脱出しようとしているが中々離脱できないようだ。
しかし問題は赤い壁を左俣からトラバースして巻く場合カモシカ上部の笹藪斜面を経由しなければならなず、その斜面がわりと急に見えることだ。いけるんだろうか。
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カモシカなんて年何度も見ているし今更感動するものでもないので壁に近づいて写真を撮ろうとしたらカモシカは勝手にびびって石を落してきた。こちらは無害な存在だと言うのに。
仕方なくカモシカの離脱を見守る。なお沢は右の細い水流上なのだが直登は考えもしない。
正面の壁を乗り越えてカモシカテラスにいけばなんとかなりそうだがこれでも垂直壁2m以上を越えなければならないので僕には不可能。
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そうこうしているうちにカモシカが崖を登って離脱したので壁を見上げてみる。やっぱり登れる気がしないなあ。きりんこさんならいけるんだろうか。
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一応落ち口までは15mくらいあるらしい。
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まあもとより壁を直登するつもりはなかったのですごすごと左俣へ進む。
左俣を詰めるのもありか?と思わなくもなかったが残雪ブロックの奥に壁が見えて甘い考えは捨てた。
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左俣で標高をあげてから二俣中間尾根へとよじ登る。
急だし笹が生い茂りフェルトが滑りまくる。
何故僕はチェーンスパイクを家に忘れてしまったのか。(みー猫さんは持参)
必死に写真中央右上まで笹藪を掴んでよじ登った。
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笹藪掴んでのパワー系トラバース。みー猫さんはチェーンスパイクをつけるというので僕は先に進む。
いけるか行けないのかわからないがフェルトの僕が行ければみー猫さんは問題ないだろう。
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トラバースラインより上はこれだ。逃げ場はナゲ。
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なんとかトラバース成功し振り返る。
もしここに来る人間がいたらチェーンスパイク必須と伝えたい。
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みー猫さんがトラバースしてくるのも待ち切れず僕は小尾根を乗り越し沢へと降り立つ。
この先はヤマレコの記録では到達しておらず沢の様子は不明だ。ヤマレコの参考記録は左岸の斜面をよじ登りそのまま小法師尾根に出ているので。M氏の遡行図には滝が三連発で書いてあったが。
さてこの先はどうなることか行く手を見れば、そこには第二第三の壁がそびえ立っていた。
一難去ってまた一難。
みー猫さんに目の前の光景を伝えて一人先に壁へと近づく。
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見上げる壁は高い。というかケサマールの赤い壁なんて可愛いものだった。
二段壁の上にもう一段滝があるらしいし・・・。僕は素直に敗北を認めざるを得なかった。
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続く