2019.8.17(土) 同行者:みー猫さん
林道ゲート -林道カーブから入渓 -六ノ沢テン場→二日目へ

水温は意外と温い。

白馬から帰宅後、台風の影響で帰省も登山もせず三日ほどだらけていた。
台風過ぎても17日からまだ休みは四日ある。どう過ごすか。
最初は南アルプスの縦走を考えていたがどうもしっくりこない。
メジャールートで人ごみの中を歩きごちゃついたテン場に泊まる。
果たしてそれで楽しめるのだろうか。もう白馬で十分だったのでは。
そう考えるとアルプスには魅力を感じず、涼しそうな沢でのテン泊へ行きたくなる。
第一候補は奥利根の楢俣川洗ノ沢。前からみー猫さんとそのうち行きますかと話していたところだ。ノラさんやあにねこさんの記録を見たこともある。
ここで問題になるのは虻の存在。
2年前尾瀬のセンノ沢から荷鞍山へ行き南へ下った時は大清水への国道歩きでメジロアブの大群に包囲されボコボコにされた。
大清水とは少し離れているが稜線に出れば尾瀬だ。やばいんじゃないのか。
怖くなり調べてみると8月に遡行した記録ではアブにボコられたのとの記載はなかった。これならいけるかな。早速みー猫さんに打診して見ると二つ返事でOKが出たので予定は決まった。
後は前回の反省を活かした軽量化。テントは置いてツェルトに。食料は減らしてモバイルバッテリーも1/3に。頑張ったら12kgまで減らせた。これで勝てる。出かけることにした。

8/17、超頑張れば日帰り出来る沢なので泊まりの僕らはゆっくり行くことにし5時半に赤城高原SAに集合。
奈良俣ダム先の林道ゲート前まで移動すると車が何台か。たぶん釣り師だろう。
早速一人の釣り師が電動自転車でゲート奥へお先にと出かけて行った。
僕らも準備をして歩きだす。6:28。
軽量化したため前回と違い真っ当に歩けるがやっぱり泊まりの装備は重い。
アルプスから下りるとアルプスの話になるなどと会話しつつぶらぶらと林道を歩いていると40分くらいで入渓目印のカーブミラーの所までやってきた。
しかしカーブミラーが無い。
参考にした3年くらい前の記録にはしっかりと写っていたのに。
おかしいなあとみー猫さんとしばらくうろうろする。
するとみー猫さんがカーブミラーのなれの果てを発見。お亡くなりです。
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カーブミラーが死んだ成果は知らないがその奥にあると言う踏み跡も良く分からず藪っている。
まあこの程度の藪ならどうでもいいかと沢装備を装着し一休み。
適当に藪を漕いで7:24、入渓。
水が温いとみー猫さんと話す。思ったより暑くなりそうだ。
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20分ほど退屈なゴーロを歩いて行くとどの記録でも良く見る小滝と淵に到着。
ようやく面白くなりそうだ。
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と思ったものの小滝がいくつかあったもののゴーロ主体が続く。しょぼゴルジュも通過。
見どころはまだ先かと思っていると8:06、二段8m滝に到着。
左にトラロープがぶら下がっているがこれはフェイク。
どう考えても右から登った方が簡単そうだ。
軽量化により白馬の時と違って体の軽かった僕は先に登ってみー猫さんを観察した。
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その先ですぐにナメ小滝5m登場。
正面からの写真は逆光に阻まれた。右から登って行ける。
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2つほどナメ小滝が続きここからナメ天国かと思わせた。
ナメ床にみー猫さんもいい沢じゃないのとご満悦。
しかしナメは出てくるもののまだ基本ゴーロ主体だった。
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8:19、一ノ沢出会い。
え?これが?とみー猫さんが驚く貧弱な沢。
10分ほど休んで先へ。
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またしばらく退屈なゴーロ主体でみー猫さんも眠くなってきたが、30分程歩き二ノ沢出会いももうしばらくかと思っているとナメが出てきた。
倒木潜りも出てくる。
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ナメが連続しだしてから二ノ沢出会いまでの10分程度は中々いい感じでみー猫さんもご満悦。
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9:13、1150m手前で二ノ沢出会い。
右が本流だが水量的に間違えることはない。
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ニノ沢出会いから先も10分ほどナメが続き存分に楽しむ。
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少し深いしょぼゴルジュ入口。
みー猫さんが股下くらいまで浸かったので気をつけようと思った。
その後僕は滑って腰までドボン。スマホが水没したが防水なのでセーフ。
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その後もナメ成分多めの沢を楽しく歩いて行く。
小滝は多いがどれも面倒な高巻きはいらないので進みは順調。
でもいい天気で暑かった。これが沢通しでなかったら干からびていたとはみー猫さん談。
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釜が深い小滝。
みー猫さんは左から行ったので僕は水流右を登ったが凹凸が少なく微妙だった。
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歩きデシガメで風を切るみー猫さん。
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10:06、1250mくらいで右から貧弱な沢が出合ったところで休憩。
この時はこれが三ノ沢と勘違いしていたが名もなき枝沢だったらしい。
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名もなき沢だが一段登ると10m以上落差のあるナメ。
滝というには水量がさびしかったが。
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20分ほどゆっくりしてから先へ。
すぐ先に会ったテン場。ここのテン場が洗ノ沢ではベストらしい。
確かにみー猫さんが立っている辺りは平坦な地面ですごく良さそうだった。
しかし余りに時間が早いので僕らは上へと進んでいく。
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そしてまたこれでもかと続いて行く滑天国を堪能。
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10:36、三ノ沢出会い。まあこの時はこれが三ノ沢と気付いていなかったのだが。
左が本流である。
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まだまだ続くナメ天国にみー猫さんも満面の笑み。
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みー猫さんが片手で大岩を右へ除けて進んでいく(嘘)。
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1330mくらいだったかで右岸に崩壊地がありそこから流出した倒木で沢が埋め尽くされて通過が面倒だった。一段倒木に這い上がるのに一苦労。
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倒木で沢が埋まっていたしその先はゴーロだしでこの先つまらなくかなあと思っていると11:00、この沢随一の大滝に到着。11:00。
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6mだの12mだのサイトによって色々落差の表記が変わるこの滝であるが僕には落差など分からぬ。
瀑泉さんならここでじっくりという所だが滞在一分で僕らは左岸から巻きにはいった。
一応角度を変えて何枚か撮影。
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巻きの途中から。
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大滝の上もしばらくはナメが続いていたが次第に流れが細くなり有閑な癒し渓ナメと言う感じではなくなってきて。
四ノ沢出会いは気付かず通過し巨岩を登ったりしつつ面倒な感じになって来た。まだ先は長いのだが源流的な空気。
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1450mくらいにあった6mくの字滝。11:35。
ここで滝を眺めつつ12時前まで休憩した。
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インゼルっぽい分岐を適当に選んだら外れを引いて倒木を足場に登って見たり。
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4m小滝を越えてこの沢もヌメりが出てきたなと思っていると12:21、1500m過ぎの五ノ沢出会いに到着。大分減っている水量がさらに少なく。
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この先でしばらく僕とみー猫さんのGPSが共に地形図の水線から右にずれた所を示していた。地形図の水線から沢が湾曲したのか衛星が狂っていたのかは定かではない。
だが事前に調べたサイトと同じ小滝があったので間違っていないと判断。
まあさっき五ノ沢出会いを左に入ったし大丈夫。
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ナゲがいたので道を聞くが役に立たなかった。
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ゴーロと言うか巨岩ゴロゴロで微妙に藪もボサって来ている。
12:50、1600m手前くらいで10分ちょっと休憩。
みー猫さんもお疲れ?僕はぐったり。
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これは六ノ沢出会いか?いやインゼルだ。
そんな感じの紛らわしい所を歩いて行くと13:24、六ノ沢出会いに着いた。左へ。
ここからすぐ先にテン場があるらしいのだが。
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少し上流に進んだ所でみー猫さんが左岸にテン場発見。
大分藪っぽくなってきておりテン場が見つからなかったら面倒だった。13:27。1660mくらい。
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今シーズンは使用されていないのか笹が生えているので適当に整地。
どうテントを張るか協議したが自立ツェルトの僕が手前、張り網に木を利用できる奥にみー猫さんと言う事になった。
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自立式ツェルトの僕は数分で今夜の宿が完成。
虻が活動してるのでいそいそと荷物を運び込み中へ。
一息ついたので裏手に水を汲みに行く。
このテン場西は洗ノ沢本流だがすぐ東に一段降りれば六ノ沢と言う中洲みたいになっている。
六ノ沢へと下りてみるとちょうど岩の上から流れてきており水が汲みやすい。
冷たくてうまそうな水だが六ノ沢もどこらへんから湧いているのかわからないのでここはしっかりと濾過機を使用した。
ツェルトを整備中のみー猫さんを横目に僕はツェルトに寝転がった。
今夜の宿。
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16時くらいに這いだして折角なので焚火をして見る。
しかし湿った木の枝には中々火がつかず。
去年幽ノ沢で活躍した着火剤イタドリもこの辺りでは見当たらず種火が作れない。
笹の葉はよく燃えるも続かない。
唯一枯れたツガらしきやつだけはよく燃えたがこれは数が無く。
一時間ほど遊んでいたが本格的な焚火は起こせないので断念して消化した。
焚火も修行が必要なようだ。
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17時半も近いので晩御飯。
リゾットに親子丼の下を入れて食べてみるとうまい。でもフリーズドライなので高い。
まあ宿泊費は無料だから仕方ない。
みー猫さんがつまみをフライパンで作り二人で食べる。僕の持参したベーコンも焼いてもらった。そのままでも食べられるがやはり炒めた方がおいしい。
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両サイドを沢に囲まれて水流の音がうるさいテン場だが耳栓をすれば静寂。
夜中目を覚ますと軽く一雨。このテン場は一段高いのでこの程度では流される心配は皆無無視して寝た。

初日の軌跡
この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平24情使、第26号)
無題


二日目に続く。