ぶらぶらと大烏帽子目指して草原を登っていく。
一度来ているから知っていることだが、県境尾根よりも東側を歩いた方が藪漕ぎなくて楽だ。
空身で歩くのは楽すぎる。
草紅葉がはじまっていた。
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パノラマ
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8:17、ナゲ達のまつ大烏帽子山へ。二年ぶりだ。
みー猫さんがもう一つの三角点もどきを探す。
もう少し先をがさごそして発見。
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やっぱりここの展望は最高だな。
ナルミズ沢を遡行して大烏帽子に寄らなければ片手落ちだ。
ちょうどタイミングよく雲のない時間帯で風も気持ち良かったのでのんびりと展望を楽しんだ。
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お互いに記念撮影しておさらば。滞在時間13分くらい。
写真はみー猫さん。僕の写真はみー猫さんの記事で。
http://blog.livedoor.jp/yamatabifuukei/archives/80236627.html
背景に空の境界が写り込んだ。
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8:42、ザックデポ地に帰還。
9時までだらだらすることにする。
すると地蔵の頭の向こう、ジャンクションピークへの登り返しに人影があるのにみー猫さんが気付いた。左俣をつめたのだろうか。
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9時になったので僕らもジャンクションピークへと歩きだす。疲れた身には辛い登り返しだ。
踏み跡はある。
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登り返しつつ振り返る大烏帽子山。
県境も巻機山まで歩いたし、ナルミズ沢も遡行した。
もうここに来る用はないからきっと見納めだろうな。
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気分のいい稜線歩き、と思ったが風があまりふかなくて暑い。雲が晴れたのが裏目に出た格好だ。
よくみたらジャンクションピークに向かう集団がもう一つ増えていた。
左俣がトレンドなのか?
帰ってから調べてみるとこの日右俣を遡行したPTは僕達以外に少なくとも後3PTいたようだ。
大石沢出会いよりも上流に泊まり早出でマイペースに遡行すると言う作戦は成功したらしい。
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パノラマ
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細尾根になるとわりと高度感があり慣れてないとちょっと怖い。でも僕は歩くのが4回目なので抵抗が無かった。
細尾根を通過するといよいよジャンクションピークへの登り返しが始まる。
だがその前にみー猫さんが休憩しましょうと言う。風の通りが良いからと。
確かに細尾根通過終了直前といったその場所は涼しかった。
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ジャンクションピークへと笹藪を漕いで行く。
ここは下りだとどの溝を下るか迷いなんどかルート変更した記憶があるのだが、登り返しの今回は非常にうまくいった。雲がでてきたものの笹藪は暑い。汗をかきつつもここで休んでも仕方がないので先へ。
一度もルートを外さずノーミスでジャンクションピークの"難路道なし"の標識に飛び出る。10:35。
ジャンクションピークにくるのはピストンいれて四回目だが来るたびに"難路道なし"に飛び込むかそちらから飛び出てくる馬鹿は僕だけだろう。
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すっかりガスってしまいましたね。涼しいからいいけど、なんて歩いて行くが何故かここだけガスが薄い。池塘がちゃんと見える。
ビニールシートやプレハブっぽいのがありなんだろうかと思ったがみー猫さん曰く登山道の補修資材ではないかと。確かにそれっぽい。
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10:56、朝日岳手前の分岐を宝川温泉方面に少し下りて水場到着。
ちょろちょろとしか出ていないが冷たい。
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時間はかかるがここでしっかり汲んでしっかり飲む。
ついでにここで昼飯を食べることにした。
みー猫さんは残りパンとかしかないと手早く食べていたが僕はチキンラーメンとマーボー春雨を残していたのでみー猫さんにさーせんと断りを入れて湯を沸かした。
日没までに帰るのは余裕でしょと言う舐め切った態度である。そんなことしていたので水場を後にしたのは11:39だった。
宝川温泉に下りれば楽なのだが折角なので白毛門経由で下山する。つまり遠い。
朝日岳へ歩きつつ布引山を遠目に見た。
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11:43、朝日岳。
進む方向をガスが襲う。
東側は晴れてる。
しかしこの後の暑さを考えるとガスはむしろありがたかった。
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東側の谷間を見てあれはどの沢でしょうなんて話しながら歩いて行く。疲れている。
沢登りを始める前は沢なんて注意して見ていなかったが今では登れるかどうかは別として目に入る沢が気になるようになった。沢を登り藪を漕げばルートは無限に広がっていく。
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しかし笠ヶ岳までの体感時間が長い。いや実際に長いのだが。
荷物の重さ、疲れ、暑さが組み合わさってコースタイムから余裕で遅れている。
ガスのやつがいつのまにか頭上からだけ消えている。
谷川岳はガスで覆っているくせして使えない奴だ。
実はこの日、後輩の山好きな新人が西黒尾根から谷川岳に登っていたらしい。盆休みは雲の平でテン泊したらしいし見どころがある。
今度紅葉を見に行こうと約束した。天気次第だが。来年は藪行きの予定だ。
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僕以上に登りでペースの遅いおじいさんとすれ違う。みー猫さんは行く末を心配していた。
朝日岳までいくらしいので日没になっても水場の水飲んでれば死なないだろうと僕は楽観していた。
避難小屋から少し間ぼり返して12:58、笠ヶ岳。
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10分休憩して先へ。
紅葉にはまだ早い稜線を歩いて14:02、白毛門。
人が多いので手前で休憩。
やはり10分くらい休んで先へ。
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後はひたすら下るだけ、なのだがこれがつらい。暑いし。
久々に膝に疲労が来ている。なんで宝川温泉に下る楽なルートを選ばなかったのかと後悔もしているが時既に遅し。
14:48、松の木沢の頭1484m。ちょっと休憩、したかったが少し下りて風通しのよい鎖場前で10分ほど休んだ。
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そしてまた情け容赦なくひたすら下りを下りて行く。
タラタラのセンをチラ見し、1154m手前くらいでまた休憩して下りて行った。
展望は無くなりナゲくらいしか撮影するものが無い。
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そしてまたのそのそとおりて800mくらいについた。
みー猫さんは水も尽きたし後少しなのでとそのまま下りると言うが、僕は足が疲労で大分キていたのと500ml水を隠し持っていたので一人休憩してから下りることにした。無理をする場面ではない。油断して最後に足をひねるのが最近のパターンだ。
結局10分くらい休憩してから下ると駐車場までは10分少々とあっという間だった。
川で手を洗おうとしたらおじさんが何かしていたのでやめた。
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みー猫さんが車に置いていた水で手を洗わせてもらい、みー猫号に乗り込む。
宝川温泉へと移動途中にコーラを自販機で買い生き帰った。
しかし核心はこの後だった。
なぜか宝川温泉へと向かうと対向車線が酷く渋滞してる。なんだこれは。
どうやら昨日の朝見かけたアコースティックキャンプライブだかなんだかのイベント帰りの奴らのようだ。よくもまあこんなに詰めかけたものだなあと感心する。しかしこれでは僕らも車回収した後帰れないじゃないか。腹が立った。でも僕らよりもみなかみ町に金を落としているのは明確に彼らだろうなと思うと振りあげた手をそっと下すしかなかった。農薬まきまくりのゴルフ場の芝生の上で寝転がった感想は是非聞きたいとも思った。
みー猫さんとはこの後の温泉・夕飯の予定を話していたのだがそれよりなによりこの渋滞を突破しないとと思うと気が重く、この日はそのまま解散。
渋滞突破し高速に入るも高速も渋川伊香保の先が渋滞で。どうせ渋滞ならばと下道で帰った。下道も混んでいたせいで4時間くらいかかったが。無事下山したと思ったら思わぬ伏兵に背後から刺された感じの旅の終わりであった。

二日目の軌跡
この地図の作成にあたっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図25000(地図画像)及び数値地図50mメッシュ(標高)を使用した。(承認番号 平24情使、第26号)
無題
帰りの渋滞はともかくとして計画通りに事が進み、山の中では順調な旅時だった。
板幽沢はナルミズ沢と比べればナメ成分は少なく地味だが沢登りしてる感はこっちの方があった気がする。まあ登れない滝を巻く回数が多かったとも言うが。スケールはそんなに大きくない。
布引山は展望が素晴らしく晴れた日ならもっとなあと言う感じで。まあ無雪期にもう一度行く気は無いのだが。南西尾根は下りなのでとっとと歩けたが登りはつらそうなのでやめた方が良いだろう。
ナルミズ沢は噂に違わぬナメの素晴らしい沢だった。今回早出したのだが、インスタ映えを考慮するのであれば沢に日が差してからの方が良いだろう。大烏帽子からの展望も忘れずに。

次の三連休はあーだこーだと話していたのだが結局天気が読めないので予定は立てられず。
三日間引きこもるわけにもいかないと、台風の風に期待した僕は奥多摩に渋々向かうのであった。