2020.6.7(日) 同行者:みー猫さん
滑谷沢右俣830m奥の二俣 -滑谷沢右俣左沢 -ジシカ平沢 -源頭 -藪漕ぎ -栗子山 -踏み跡辿りて展望地
-三本松沢中俣奥二俣左沢 -奥二俣(1020) -三本松沢左俣出合 -三本松沢右俣出合 -滑谷沢左俣出合
-滑谷沢左俣遡行 -林道に上がる -湧き水 -烏橋 -二ツ小屋隧道 -東栗子トンネル東出口の路肩

想定外の展望にみー猫さんもご満悦。
P6070696

予定通り4時に起きて朝飯準備。
寒いのでツェルトから顔を出して湯を沸かす。
もはや僕の中でテン泊朝食の定番となりつつチキンラーメン+餅。しかしそこにウィンナー一袋追加すると朝から平気でバクバク食える僕とはいえ多少胸焼け。水は1.5L残して捨てた。いつでも汲んでろ過できるし。
のんびりとツェルトを片付けて出発したのが5:28。予定の6時より少し早いがまあいいか。
一応合羽の上を羽織ったが歩き出すと少し暑いくらいだ。本日は晴天なり。
滑谷沢右俣830m奥の二俣から左側の流れ、滑谷沢右俣左沢を遡行していく。
テン場とした二俣の高台先にもしばらくはテン場適地は散見された。
P6070458
滑谷奥沢を分けたせいで大分水量は減り沢中をじゃぶじゃぶといけるのだが相変わらず釜・淵は濡らしたくないのでへつったりしてスルー。
P6070465
P6070469
基本的に地味な河原かゴーロなのだが時々ナメもあってそんなに雰囲気は悪くない。
沢沿いが明るいブナ林なのもいい感じかもしれない。
P6072727
スケールが小さくなったので面倒な巻きもなく順調に進んでいくと6:00、890mくらいで左岸から勢いよく小滝が流れ込んでいる。
P6070482
小滝の奥にはナメ滝が見えてそちらへ進みたくなるがそちらを詰めて県境に出たらとんでもない藪漕ぎが追加されてしまう。
この小滝で合わさる沢が大谷地沢で進んでいく沢がジシカ平沢だ。
この辺りの流域は福島登高会が非常に詳しい。
P6070483
そのすぐ先、苔むした小滝を越えた場所で暑くなったので合羽の上を脱いでいると先に出たみー猫さんが下調べした記録で見た脆くて直登できない小滝を発見。当然の巻き。
P6070489
参考にした記録は小滝すぐ前で左岸巻きしていた気もするが少し戻った方が左岸へ楽に上がれた。
小滝上に出て少し行くと簡単に沢へと戻れた。
しょぼナメとかを味わいつつ遡行していくと早くもボサがかかってきた感じがしてちょっと早くねと思ったがそれはこのあたりだけだった。
P6070510
もう少し苔があれば奥秩父的雰囲気。
P6070515
どちらから登るかで左岸側から登った小滝。
ここも逆茂木様が活躍した。
P6070517
その上の三段ナメ小滝を越えていくと1000mくらいで顕著な二俣。
ここは左へ。6:56。
P6070521
少し先で一人だったらギリギリテント張れるかもという場所はあるがお勧めできない。
やっぱり830m二俣近辺でテン泊するのが一番だろう。
時間的にも余裕あるし。
P6070524
そして意外にもナメが床しばらく続いた。
この先ナメ滝があるのは知っていたがその手前でナメ床が続くのは意外だったので少しうれしい。
P6070529
P6074289
最近まで残雪があったんだろうなという感じのところに山菜が色々生えている。というかこの辺りまで来ると沢沿いにいくらでもそれっぽいのが生えていた。
多分食べれるんだろうが何がおいしいか知らないしみー猫さんもネマガリとタラノメ以外はアクがあるしと興味がないようだ。なお僕はネマガリ以外の山菜は区別がつかない。
P6070535
7:11、1070m二俣。
ここは水量が多いほうのナメ滝で合わさる右俣へ。
P6070538
15mくらいのナメ滝で中段くらいまでは逆茂木様を頼って登った。
中段で何か傾斜が立っている気がして数m右から巻いてから沢に戻り上部は逆茂木様頼りで。
P6074304
P6074306
滝上で源流のせせらぎレベルとなった流れを行くとみー猫さんがムラサキヤシオを見つける。
しょぼい。
まあこれはしょぼすぎるが元々ムラサキヤシオはあまり花をつけないそうだ。
P6070560
その先で残雪のかけらが沢に残っており一昨年の大幽東ノ沢を思い出しビクっとしたが結局すぐ先にあった残雪ブロック以降は残雪を見かけずほっとした。
こっちの方が北だけど南会津の方が豪雪なのだろうか。
僕はネオプレンソックスなので特に何も感じなかったが普通のソックスなみー猫さんは足が痛いくらい冷たかったらしい。
P6070568
残雪ブロックを見た1120mから先はいくつも支沢が分かれており分岐をどう進んだのか覚えていないがなんとか目標の方向に進めたようだ。
7:38、1170mくらいまできてもう水が枯れそうなので水を汲んでおきたいとみー猫さんに申請。
ザックを下ろしている間にみー猫さんが少し先へ進むがやはりもう枯れているらしい。
P6070582
さて汲むのはいいがコンコンと湧き出てるのがいいよなあ、と少し探ると左サイドから水が湧き出ている場所を発見。こいつはいいなと500m汲んですぐに飲み干した。キンキンに冷えてやがる。うまい。
どうせ次の下降する沢源頭でも組めるだろうと500mlしか汲まなかった。
でもここの水場は最高だったのでもっと汲んでおけばよかった。
P6070586
水汲んで沢靴から登山靴に履き替えてとしているとなんだかんだ時間は過ぎて8時前になった。まあ急ぐような時間ではないが。
7:57、湧き水すぐ上の源頭から藪入り。
強度のない笹と灌木が混ざったうざい系の藪だ。空中戦も入る裏那須灌木オールスターズとの闘いと比べればなんということもないが真っすぐ進めるわけでもなく、灌木の隙間を縫って、押しのけて進んでいく。ムラサキヤシオも藪なんだよなあ。
P6070598
P6070599
視界が藪しかないのでGPSがないと不安で押しつぶされそうなところだ。
そういう意味では森林限界の近いナゲ&ハイマツ領域は視界が広いので優しいといえる。
藪から頭が出たなと思ったがこんなの山頂がどちらかわかるわけがない。まあまだもう少し南へ進む必要があるようだ。再び視界のない藪に没する。
そろそろ県境稜線に出ている空気もあるがこの辺り平坦でまともに尾根形でないせいかさっぱりわからず。道跡もないし。
最後は栗子山山頂の西側にいってしまったらしく少し東に進むと昔は道型があったのかなという感じに笹が生えた栗子山山頂に着いた。落ち着いて座れる場所ではない。8:20。
P6070600
P6070603
P6070608
これ三角点見つけるのも大変だろと思ったが三角点上に赤テープがありみー猫さんが速攻で発見したのでセーフ。
P6070611
標高1200m程度しかない藪山で山頂近辺が平坦なのでろくに展望はない。
みー猫さんが手を伸ばして撮影した北方面。
P6074366
15分くらい休んだので下山に掛かる。
最初笹ロードの最初進もうとした方角は北であり危うく逆方向へ進むところだった。コンパスで確認したから事なきを得たのだが山頂に最後変な方角から飛び出たせいか感覚が狂っていた。みー猫さんもえっそっちが正解かといった感じで。
やがて笹ロードには灌木が覆いかぶさりぱっと見ゲロ藪になるが足元がお留守。
相当古い道型らしく見た目じゃかなりわかりにくいが足元の感覚でわかる。たまにテープもあり道型を忠実に行く限りはかなり楽だ。なおこの道型は三角点へ行くための道だったらしい。
写真でみて道があるとは到底思えないだろうが歩く分にはさっきまでと雲泥の差。
P6070617
数分がさがさ進むと1220mからの下りで突如として視界が開ける。
うほっ、こいつは・・・!!とみー猫さんも感じ入る。
この展望があるから晴れた日に来たかったのだ。
吾妻に雲が掛かっているがそう悪くはない。
沢下降までしばしの間、うつくしまふくしまの展望堪能だ。
P6070619
と、思ったら鞍部への下りで直ぐに藪って視界がなくなった。
予定ではこの辺りの鞍部から故ひろたさんの記録を参考に三本松沢中俣へと下降する予定だったのだがもう少し景色を眺めたかったので先に進むことにした。
この選択は成功でもあり失敗でもあった。
P6074385
鞍部から登り返すとほどなく再び視界が広がる。
パノラマ撮影。
展望の事だけを言えば先へ進んだのは間違いなく正解であった。
P6070633
P6070637
P6070644
P6070648
続く