2020.6.17(水)
山王林道駐車地 -熊野沢林道 -涸れ沢らしきもの -ヒヨドリ沢右岸林道 -支尾根取り付き -ヒヨドリ沢右岸尾根 -北北西尾根合流 -太郎山北西尾根 -太郎山 -小太郎山 -山王帽子山 -山王林道駐車地

久々にナゲの巣突入。

梅雨に入り先週末は山に行けなかった。
最近連続して歩いていることもあり体力を落としたくないし7月からまた仕事が忙しくなりそうなので天気のよさげな水曜は有給申請して山へ行く事にした。
新潟方面でもと思ったが天気が一番良さそうなのは奥日光。それならばと歩いたことがない太郎山へ行く事にした。天気がよいのは午前のうちだけらしいためショートコースで周回したい。
そこで以前から気になっていた太郎山の北西尾根・北北西尾根を歩くことにする。烏ヶ森の住人さんの記録でナゲ共が蔓延っているのを知り花の季節に行こうと思っていた。この時期では少し遅いだろうが上部では何も咲いていないこともあるまい。その他shige-ponさん、okushiraneさんの記録も参考になったが三人とも1696mかその南鞍部先あたりから北北西尾根を歩いているようだ。序盤は大して藪もないが1900mくらいから徐々にナゲが現れてその後牙を剥くらしい。気になるところである。

6/17、3時過ぎに家を出て山王林道駐車地へ着くころには5時を回っていた。山王峠と熊野沢林道入り口の中間あたりに停める。
平日の早朝ということもあり僕の他に駐車はなかった。今日は10時過ぎくらいから雲が出る予報だが皆早出しないのだろうか。
準備をして歩き出す。5:32。
気温は低く(赤沼で9℃くらいだった)風も吹いているのでフリースと合羽を羽織った。
朝方は本当にいい天気である。
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川俣方面通り抜けできませんと車止めガードしてある箇所を素通りして先へ。
熊野沢林道入り口に5:44。ゲートは空いている。
しばらくは山王帽子山-太郎山北面中腹を通る林道トラバースだ。
入り口からしばらくは荒れているが轍がある。よくこんなとこパンクを恐れず通れるものだ。
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そのうち路面は安定して舗装個所も少し出てくる。ここまでくれば車で通行できそうだが入り口付近があれではなあ。
まあ今回のルートでは車でここまで来る恩恵は特にないのだが。
太郎山の北西尾根が見える。
この尾根末端から歩いて行けそうにも思えるが地形図で見ても2050m辺りの等高線が密で非常に怪しい。それもあって先人は北西尾根末端からではなく北北西尾根待ったから取り付いて2050mより先で北西尾根に合流しているのだろう。
下から見ても北西尾根の2050m近辺は岩場がぐぐっとせり上がっており近づく気になれなかった。
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ぶらぶらと歩いて太郎山北西尾根の北側、堰堤マークが連続する沢あたりまでやってきた。
北西尾根の北側対岸の尾根が北北西尾根の合流するあたりは岩がむき出しになっている。
あれ、奥から回り込んだら登れるのだろうか。気になった。
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気になるなあと思いつつ沢あたりで暑くなったのでフリースを脱いで。
その先で沢の右岸側、上流に向かう涸れ沢らしきものを見つけた。
1696m方面から取り付くのも先人と同じで芸がないしなあ。こいつを辿って適当に支尾根から取り付いてみるか。
何かそういう気分だったのでこの涸れ沢を歩いてみることにした。6:12。
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細い涸れ沢をぶらぶらと登っていくと5分くらいで急に幅が広がり何か林道っぽい空気を醸し出す。
終いにはワイパーは落ちているわ朽ちかけた側溝が存在するわで。
僕はどこから林道に接続したのだろうか。地形図には道なんてないのに。
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まあ林道あるなら歩きやすくていいかとそのまま奥へ。
次第に護岸工事の跡も見られるようになり6:24、1710mで沢が三俣になっており三方向に堰堤が聳える地点に着いた。林道はここが終点だった。
なお地形図ではこの地点には三方向どころか一方向も堰堤がないことになっている。
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この先は堰堤まくのも面倒だし支尾根で右岸尾根に出るか。
そんなわけで一番左の支沢の左側小尾根を踏み跡辿って登ってみる。
少し上ると支沢の左サイドも護岸工事済みで。
プレートにヒヨドリ沢上流と書かれていた。聞いたことない沢だな。適当に名付けてるんじゃなかろうな。とりあえずさっき右岸林道をさかのぼってきた沢はヒヨドリ沢と呼ぶことにする。
そうなるとこの後支尾根で登り上げる北の尾根はヒヨドリ沢右岸尾根ということになるか。
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コンクリブロックの谷間は左側から登り小尾根を少し進むと尾根形はわかりにくくなり樹林帯を適当に上へと進む格好に。
細い灌木が林立する薄暗い斜面を上がっていくと6:42、藪漕ぎもなくあっさりとヒヨドリ沢右岸尾根に出た。1820mくらいだ。ちょっと一息。
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ヒヨドリ沢右岸尾根もさっきまでの支尾根と同じような植生だが心なしか樹木の幹が太くなったような。
そしてほどなく傾斜が急になりまた細くなった灌木の隙間も密になりルートを選んで歩くように。ちょっと面倒。
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急斜面で軽く岩も出てきて奥日光のこの標高の地味尾根となればあのイキモノが黙っているはずもなく・・・。朝一モーニングナゲ。
最近出番はあるが存在感が薄かったのを気にしているのか姿を見せ始めたと思ったらフルスロットルで速攻取り囲んできた。牙剥くのが予定より大分早いんだが?
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ゆる斜面なら適当にかわしてやるところだが急斜面で灌木も入り乱れるとなるとこちらに分が悪い。ナゲ自体も相当密だ。
たまらず直進をあきらめて斜め移動。
ナゲ達の隙間に弱点を見出し一気呵成に攻め上がる。
薄暗い斜面で捲土重来に燃えるナゲ達が雄たけびを上げる中をすり抜けていく。
これナゲ藪ヒギナーなら最初から遭難モノだぞ。
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7:05、1880mで北北西尾根と合流する頃にはナゲ密度はかなり低下し藪漕ぎしなくてもよくなった。
帰ってから調べたのだが日光稜線紀行のstarionさんもさきほどの区間でナゲとくんずほぐれつしたらしい。
咲き遅れのナゲが一株朝日に照らされ輝いている。いい気なものである。
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少し先の1900m過ぎでちょっとした岩場。
岩壁の登りはバンドを利用すれば難しいことはなかった。
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にょろにょろと斜面を支配するナゲ達の隙間になぜか踏み跡がありそれを辿っていくと川俣湖が見えた。今日はいい天気だがナゲに囲まれて今のところあまり恩恵がない。
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その先5分くらいはナゲがみっちりと詰まっておりコメツガも加勢して面倒だった。左に逃げたりしつつ空中戦を交えて突破。
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1935mくらいの鞍部付近でナゲ藪の切れ目があり歩きやすくなる。
そして急な斜面を登っていくがまたもやナゲ達があちこちでたむろしている。しかしながら密に見える個所でもスペースがあり花もたまに咲いているのでゆるナゲであった。
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続くナゲ藪で花見。しかし例年ならもっと盛大に咲いているだろうに今年はほとんど咲いていない。
使えねーナゲ達だなというとシャクに触ったのか2000mくらいでごっついナゲ藪を泳ぐ羽目になった。
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2010mくらいで。
視界良好、会津駒まで見える。いい感じに思えるが進行方向はこれだ。
ルート取り間違えたか?
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がさごそと蠢いていると西方に奥白根が見えた。
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そして2030mくらいで大岩登場。7:58。
たぶん烏ヶ森の住人さんの記録にもあるやつ。
烏ヶ森は右下から巻いたらしいが何か左にスペースがあったのでナゲが咲いていたこともありトラバース気味にそちらへ何となく歩いていく。
するとこちらも岩壁があったのだが岩溝を3mくらいのぼりその上はナゲを掴んで土溝を登れる個所を発見。これokushiraneさんの記録で見たやつだな。僕の写真は構図が悪くて高さがあんまりないように見える。
okushiraneさんは尾根上のナゲを避けて東側を登るルート取りをしたらしいがここで東にトラバースしてきた僕とルートが交わったようだ。
岩溝を登ろうと取り付く。土溝へと乗り換えるところが悪かった。岩はぽろぽろはがれるしその上に載っている土が濡れて滑るので足場が最悪だったのだ。
ホールドとなる灌木は位置が微妙だがしっかりしていたので腕力で登り上げた。
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その後はナゲを掴んで土溝を抜けナゲ斜面を適当に上っていく。
8:16、2040mくらいからは西側が崖となり展望のいい尾根上を歩いていく。
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足元の落ち着かなさはあるが展望は最高だ。
山王帽子山、於呂倶羅山ときて奥には根無草山から白根山まで一望。
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皇海山までもお目見え。
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燧ヶ岳ももう雪は少ないようだ。
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会津駒もさっきよりも良く見えた。
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岸壁に生えるナゲ達は背が低くそれほど邪魔にならず。スペースもある。
緩やかなナゲ畑では花もぽつぽつ咲いていて穏やかな雰囲気。
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ナゲ達も今日は出番が多いから落ち着いたのか。
そう思わせたところでまたもやはしゃぎ出すナゲ達。2080mくらい。
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空中戦を交えて5分程度で鎮圧すると尾根幅が広がりナゲ達は一匹また一匹と逃げ出していく。2100mくらいからはコメツガの疎林に。
倒木と灌木が狭いところはあったが歩きは割と捗った。
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続く