2020.7.24(金・祝)  同行者:酒
銚子ヶ滝駐車場 -銚子ヶ滝登山口 -銚子ヶ滝分岐 -石筵川渡渉 -登山道 -1050m辺りから藪入り
-石筵川左岸崖上獣道をたどる -2段15m滝上で入渓 -1375m二俣 -右俣へ -源頭から藪入り -1520mで登山道に離脱 -安達太良山 -船明神山 -銚子ヶ滝登山口 -銚子ヶ滝駐車場

後輩の沢デビューに。


長梅雨は明けず、4連休テン泊計画は露と消えた。
仕方ないので日帰りでどこか出かけるかと思うが初日は雨。だらだらと翌日以降の天気を調べていると福島の北の果てなら夕方くらいまでは雨は降らないようだ。
そういえばちょうど一年前も安達太良山に行ったな。あの時は風が強くて涼しかったが普通なら暑いだろう。やはり沢だな。
ここで後輩の酒が最近沢靴とヘルメットを買ったことを思い出した。僕が夏場は沢に行かないと暑くて死ぬ。沢靴とヘルメット買ったら簡単な沢に連れてってやると勧誘したのだが、天気が悪く行けずじまいだったのだ。彼も雨で山に出かけられず暇しているだろうしと、明日福島の沢行くか?とラインを送ると、すぐに行きますと返事が来た。その意気やよし。

安達太良山周辺にはいくつか初級者向けの沢があるのだが、梅雨で増水しているだろうし一番安全かつナメで楽しめそうな沢へ行くことにする。石筵川だ。
この沢初級者にもおすすめの優しい沢らしく以前から機会をうかがっていたのだが、唯一の核心部らしき2段15m滝というものが存在する。
この滝、下段の10mくらいは巻くのは不可能で右壁を上る必要があるらしい。残置スリングがあったりしてロープを使って上る人もいればフリーで登る人もいるとか。僕一人ならまあいけるかなという感じはするのだが、岩場にもそうなれていない酒をフェルトの沢靴で登らせるのには一抹の不安が付きまとう。

2段15m滝は観光名所でもある銚子ヶ滝上の登山道が横切るところから入渓し、一時間ほどゴーロを歩いていくとたどり着くらしい。ヤマレコの記録を見て滝の位置は大体わかったのだが、地形図的にも両サイドが崖となっており、滝下から高巻くのは難しいだろう。
まあ石筵川に行く人間は基本沢屋なので皆ちゃんと右壁を上るわけであるが、僕は藪屋なので正攻法で
2段15m滝を上る必要なんてない。藪を漕いで2段15m滝上から入渓すればよいのである。滝上から数分のあたりでは左岸が崖ではなくなっており地形的に下りられる感じがする。
登山道から500mほど藪漕いでいく必要があり、こういうSCルート使ってまで石筵川へ行こうとした記録は見つからなかったのだがまあなんとかなるだろう。藪の現地判断で実行することにした。

7/24、2時に待ち合わせだったが酒から目覚ましが鳴らず今起きたと連絡が来る。むしろ目覚ましならずに何で起きられたのか。
出だしから先が思いやられたが道がすいており、コンビニ、PAと寄っても5時前に安達太良山南西、母成グリーンラインの銚子ヶ滝駐車場についた。
10台以上停められそうだが先客は相模ナンバー一台。
準備をして歩き出す。5:05。
雲は多いが今のところ青空。これがいつまでもつことか。昼過ぎから雲が増えるらしいのだが。
道路を横断すると看板横に登山道があった。
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登山道を少し上ると立派な舗装路に合流しそこをぶらぶらと北進していく。
すると5:17、銚子ヶ滝登山口についた。ここからまともな登山道だ。
舗装路はもう少し左へ続いていて何台も車が置ける。
ここまで車で来れると楽なのだが、牧場が開いている時間しかゲートがあかないらしく、早朝は怪しいので今回は大人しく歩いてきたのだ。
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最初は砂利が敷き詰められてかなり整備されている感のあった登山道だが次第にぬかるみもある普通の登山道に。ただまあ
銚子ヶ滝までは観光地なせいか倒木もなく藪がはみ出ることもなかった。ちゃんと手が入っているのだろう。
長梅雨のせいで水が流れていたりもしたが。
酒はこの前の湯沢峠からの下りトラバース道と比べたら段違いに歩きやすいと言う。
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だらだら歩いて左に曲がる分岐を二つパスすると木で区切られた段差の下りとなり、
銚子ヶ滝分岐についた。5:37。
すぐそこなのだが今日は昼前に稜線に出たいのでパス。
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銚子ヶ滝上流の石筵川へと登山道は下っていく。横を見るとヤマアジサイが咲いていた。
酒にアジサイとヤマアジサイの違いを聞かれたがそんなもの知るわけがない。サイズが違うと適当に答える。
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5:42、登山道の石筵川渡渉地点。
普通はここから入渓する。それ以外では銚子ヶ滝から入渓するくらいだろう。
でも僕らは沢屋じゃないので渡渉して登山道を上がっていった。
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観光地である銚子ヶ滝までと違い、登山道は狭く藪が進出をうかがっている。
まあそれでも登山道なので足元はお留守で倒木もないし気楽に歩けるのだが。刈り払いがされているのだろうたぶん。
まわりの藪をうかがうがこのあたりの標高ではスカスカで藪漕ぎに苦労することはなさそうだ。予定通りSCルートで行く。
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6:08、1050m辺りまでやってきた。ここから登山道は沢沿いを離れて少し東の尾根へと曲がっていく。
読み取れない標識があるので沢でも見下ろせるのかと覗き込んでみる。
地形図通りの崖。怖くてぎりぎりまでは近づけない。
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ふとここで前方を見ると、右にそれていく登山道とは別に、崖沿いに上っていくような踏み跡を見つけた。獣道っぽいけどこれは利用できるのでは?
計画では右にそれる登山道で標高を1130mくらいまで上げてからトラバース藪漕ぎして沢を目指すつもりだったが、踏み跡で藪回避できるのであれば遠回りしない崖沿いの方が楽だ。
これでいってみるかと酒に言い、藪入りの準備をした。
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6:15、藪入り。
踏み跡は細いがまあ踏み跡無視しても好き勝手歩ける藪の薄さで。
特に崖の際は藪が皆無で快適に歩ける。
沢形がカーブするところでは藪を突っ切りショートカット。
再び崖沿いに戻るとやはり藪はなし。
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しかし5分くらい歩いたら笹がしゃしゃりでてきた。
それでも崖沿いに獣道が続いており藪漕ぎ回避。山の仲間たちが飛び出てきたら怖いところではあるが。
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1090mを超えたあたりで沢の音が大きくなった。
藪の隙間から見下ろすとどうやら2段15m滝の手前まで来たらしく滝の落ち口がチラ見できる。
沢底までは距離がありどうみても崖。これなら高巻くよりも滝の右壁直登するというのも頷ける。地形図通り。
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1090mの高さをトラバースするように歩いていくと踏み跡は消えた。しかし笹藪はスッカスッカで笑ってしまうくらい簡単に突破。
安達太良の藪は貧弱だなと思ったが数時間後に逆襲を食らう。
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予定ではもう少し先の尾根形で沢へと降りるつもりだったのだが、現在地の地形図で崖マークが途切れたすぐ先の等高線が密な箇所、わりと簡単に下れそうな斜面だ。
水流も見えているしこれいけるんちゃう、と笹をつかんで下りてみることに。
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6:30、石筵川左岸へ降り立つ。なんというか思ったよりあっさりと来られてしまった。
さて現在地は、と沢を覗き込むと長梅雨で増水しているのか思ったより水量がある。そしてすぐ下から滝が始まっているような。
狙ったわけでもないのだか2段15m滝の落ち口ジャストに降り立った模様。
石筵川唯一の核心はこの滝でありオイシイ所(ナメ)はこの先から出て来るらしいので完璧なSCルートを歩けたようだ。
2段15m滝の右壁を上るのが怖い、でも石筵川のナメで遊びたいという人にはお勧めのルートである。
なおこんなことをしていると沢登りの実力がつかないのが珠に瑕だ。
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沢装備を整えて6:41、いざ入渓。
酒、沢デビューである。
いきなりのおいしいナメ床ゾーンだが増水のせいか水流の勢いが強い。ひたひたと気楽には歩けない感じだが迫力はある。
初めての沢の感触に酒は笑顔だった。
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続く