13:36、三本槍から登山道を南東へ下り、登山道が県境から離れる箇所から県境藪漕ぎ第三ラウンド開始。
ガスガスでゲロ藪な感じでコンディションは最悪かと思いきや、日差しがさえぎられて涼しいし、空中戦一辺倒ではなくネマガリではない笹薮を利用することで見た目よりは楽に進めた。
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前方に見えていた小高い場所について、後は下るだけかと思ったらまだ先があり落胆。
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舌打ちしていると何故か藪の中のオアシスのような広場についた。13:46。
花畑でほっと一息。でもガスの中。
みー猫さんは残雪期にここに来たことがあるという。
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広場から東に再度藪入りすると今度こそ県境沿いに藪下りへ。13:48。
ハイマツを一跨ぎすると笹原が延々と広がっていた。しかもこいつらネマガリではなく柔らかい。勝ったな(確信)。
笹薮を一気に下っていく。これは楽だった。みー猫さんも笹が優しいし登山道よりいいのではとのご意見。
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大体下り終わっても柔らかい笹薮は続くので灌木避けつつ笹の県境をたどっていく。目印も何もあったものではないので県境辿りはGPSとコンパス頼りである。
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笹も薄い楽勝だなあと思っているとにょろりとしたナゲの集団が佇んでいた。横から回り込めるがこいつらくらいなら正面突破余裕でしょ。
その直後返り討ちに会いナゲ藪に仰向けになる男の姿があった。14:04。
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その後登り返しになると俄かに笹が勢力を増してきた。胸くらいの高さとなり抵抗が増してくる。
そしてハイマツが繁茂して隙間を潜り抜けるため時間がかかるように。
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ネマガリじゃなくても背が高い笹の登りはやっぱり面倒だなあと思いつつ、ハイマツゾーンを抜けるとこんどはもっと厄介なびっしり灌木生い茂るゾーンに。
灌木→笹→混合ゾーンみたいな感じで進むと最後はまたハイマツも混ざってきて混迷極まる。
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力を振り絞り14:32、登山道に離脱。これで黒川橋から三本槍までの県境はクリアー。全般的に結構きつめの藪だった。ぐったり。
ピーカンだったら干からびていた。
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もう当分こちら側からの三本槍には用がないな。
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このままここで休憩するには狭いので登山道を東へ下っていく。
14:50、1850m辺りのベンチがあるところまできて休憩。
朝日岳方面はガスだが、下界は晴れているように見えた。
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15:06、下山再開。
北温泉への分岐を過ぎて赤面山方面へ。
みー猫さんがキイチゴを齧る。あまり甘くなさそうなので僕はやめた。
色がより熟してそうな二つを齧るみー猫さんだがなぜか酸っぱかったらしい。
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往路で登山道に飛び出た水場分岐を過ぎて。歩きにくいトラバースが終わり歩きやすく。
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謎のナゲ饅頭。
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広場となっている以外特徴のない前岳を15:31、通過。
綺麗に刈り払われた登山道を行くが、相変わらず雑木扱いのナゲ達はばっさりとやられていた。
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登り返しがつらいなあと思いつつそこまで苦労せずに16:00、赤面山。
ガスのせいで暗い。
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10分休憩したらガスが流れて少し明るく。
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そして延々と続く下りの始まり。
樹林帯を抜けると幅の広いザレに出た。
みー猫さんが言うには残雪期はここを東へ直進するらしいのだが藪めいて道は見えず。
ザレに沿って回り込むようにスキー場リフト跡地へ降りて行った。
このあたりで僕はばてていた。
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リフト横を通過し草むらの間を通るザレた登山道を下る。
途中で軽く休憩をしたが虫がうざいのですぐに切り上げた。
スキー場の廃墟まで降りてくるとゴールはすぐそこ。
何故か廃墟の広場にテントが一つ。肝試しか星を見る人か。
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17:46、みー猫号デポ地に到着。13時間に近い歩きで疲れた。
レガシィデポ地まで移動し、コロナで温泉にも入れないし現地解散。途中で仮眠して帰った。
コロナがいつまで続くのかいまだに不明だが早く登山後に安心して温泉に入りたいものだ。

今回の軌跡
この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)
無題

黒川上流は思ったよりもナメが多く癒し渓だった。
あまり遡行記録がないのは大して滝もなく単調なので沢屋的楽しさはないからだと思われる。車があればアクセスはよく即入渓できるし登山道で下山できるので避暑にいくには悪くないと思うのだが。
水場先から三本槍岳の藪は笹薮ゾーンは比較的楽なのだがネマガリ急斜面と大部分を占めるハイマツ&ナゲゾーンは流石那須だなというゲロ藪だった。特に最初の藪は裏那須かどこかでハイマツ・ネマガリとある程度親交を深めてからでないと溺れるかもしれない。
今回はガスってきて真夏の藪漕ぎ的には良コンディションとなったのだが、この季節ピーカンだと干からびると思う。日の長さ的にも残雪が消えた梅雨の前辺りが一番いいかもしれない。
当然ながら残雪歩きをした方が楽なのだがそれは言わないお約束だ。

くたくになって、みー猫さんにも盆休みの歩きはこれで御終いでいいです、後は寝て過ごします。なんて言ったりもしていたのだが、ウメコバ・県境のゲロ藪と歩いて体にキレが戻ったのか意外と筋肉痛は早く回復したため、一日おいて土曜日も山に出かけることにしたのはまた別のお話。