赤いいカエデはちょうどいいけど黄葉は枯れかけているので紅葉も終盤と言えば終盤なのかと思いつつ下っていく。
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下っていくにつれて色は淡く、黄葉が多くなり、9:55に巻き道との合流点、1510mくらい。
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さらに1475mくらいまで標高を下げると黄葉と茶葉しか見なくなった。
まあここから標高をまた上げていくからそのうち赤いヤツがみられるだろう。
そう思いつつ鞍部を南西に進み振り返ると、下ってきた尾根の南側の崖斜面一角がとんでもないことになっていた。
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この斜面は谷間からの冷たい風がくるせいで尾根道よりも多少紅葉の進みがいいのかもしれない。
黄色いのは少なく赤ばかりだ。これで光が当たればと思うが、辺りはガスが立ち込めるばかりで全体像すら見えやしない。
少し進んでは振り返りを続けたが結局光が差すこともガスが晴れることもなかった。
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後ろ髪惹かれつつ稜線をゆるゆると登り返していく。
この登山道道沿いも状態のいい紅葉があるのだが、さっきの斜面を見た後だとインパクトに欠ける。
ガスがなければ両サイド展望がいいのだろうがそれもないので少し淡泊な歩きになりつつある。
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しかし1570mくらいまで歩いてくると、ガスが上へと上がっていき南側の展望が拓けた。
御影森山でも見えていたのかなあと思う。色づきは黄色メイン。
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ふと北側の谷間を見ると虹の足元が。
虹もいいのだが谷間の日差しがこちらにもほしい。
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1591m地点に10:22。ケルンが積んであった。
これから進む先、本来であれば大朝日岳がドーンと見えるのではないかと思われるが、標高上の方は完全にガスに覆われていてその姿は伺い知れない。
紅葉も終わりかけか。
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そう思うと南側の尾根の紅葉が明るく見えてくるが、進んでいくとこの尾根の紅葉もまだ残滓が楽しめるなと思ったり。わりと光の加減次第か。
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1610mから傾斜が急になり大朝日小屋まで一気に標高を上げていく。
気を紛らわすために振り向いてみると意外と北側斜面に赤いのがいたり、のぞき込んだガンガラ沢の谷間がいい感じに色づいていたり。
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いよいよもってガスガスゾーン突入目前となり気が滅入るが、直前で銀玉水こちらと案内板があった。
標高1630mくらいのところ。
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今日は2L持参したが一度も追加で汲んでないしちょっと寄ってくか。ここの水はうまいらしいし。
登山道からどれくらい先なのかなと思ったら1分もかからなかった。お手軽。10:37。
十分な量が湧き出ているので汲んで飲む。冷たくてうまい。僕の場合透明で冷たくて土の味がしなければ大体うまいと思ってしまう。
念のため1.5L汲んでついでに休憩。
陽射しがないし風が吹いていて寒いので合羽を羽織った。
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登山道の水場分岐に戻り10:46、大朝日小屋へと歩いて行く。
何故か草原と笹原の中を石階段がしばらく続いていた。
やがてナゲとハイマツの支配する緑ゾーンに突入。辺りは一面ガスっていて何も見えない。視覚的に実に地味。霊山朝日嶽神社奥宮とかいた石碑があったが石祠しかなかった。
風が吹いて寒いし気持ち足早に避難小屋に向かった。
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11:11、大朝日岳山頂避難小屋に到着。
小屋前に人影なし。
小屋内には人がいるかもしれないが覗き込んで管理人がいたら休憩料取られるかもしれない。
僕はそのまま小屋前を通過した。
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すぐ先で大朝日岳山頂方面と西朝日岳方面に道が分かれる。
こんなガスガスでは大朝日に行っても何も見えないのだがまあここまで来たので記念に行くことにする。ピストンになるので財布とカメラだけ持ってザックは藪に隠した。
山頂へと空身で登っていくと二人ばかりとすれ違う。平日のこんな天気でも流石は百名山というところか。1850mを超えていくとハイマツ達も相当背が低くなり勢力が衰える。
11:23、ガレてガスって何も見えず地味地味な大朝日岳に到着。
おじさんが一人でカメラを構えて頑張っていた。ガスが晴れるのを待っているのだろうか。
僕は寒いしガスが一瞬取れたところでね・・・とさっさと下山することにした。まあいつか再訪だろうな。分岐まで戻ると11:30だった。
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荷物を背負い、一息ついて先へ進む。まだ先は長いのである。
竜門小屋まではマスト。できれば狐穴小屋までだ。
相変わらずガスのせいで展望がないなあと思っていたが、1721m地点の鞍部方面へと下っていくと少しガスが流れて先が見えた。
とりあえず前方の中岳は見える。
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振り向いた大朝日岳はやっぱり頭がガスに包まれていて。
鞍部からは金玉水の水場へといけるのだが、今日は涼しい通り越して寒いので僕の水消費量も少なく立ち寄る理由がなかった。登り返して振り返る。
一瞬晴れ間も見えておっと思ったが直ぐにガスが流れ込んできた。
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しかし風が強い分ガスが流れるのは早い。小朝日岳方面はわりとよく見えてきた。
小朝日岳方面と比べるとこちらは灌木が少ないようだ。足元の草が濡れていて少し靴が湿ってきた。
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中岳の北東を巻いていくと12:08、下り始めの手前に遭難碑があった。
こんなとこで遭難するのかねと思ったら日付が4月5日。それなら仕方ないな。雪山は怖い。
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北西の1712m地点に向けて下っていく。
まあまともな稜線縦走なのでアップダウンが多い。荷物が重いのでうんざりする。
しかしここで一瞬日が差して前方や左の谷間に紅葉が見えた。
まあ稜線の奴らは見頃ではなく残滓という感じだが。やっぱり1600mくらいまでなんだろう。見頃なのが生きているのは。ただ何もない笹原と比べると断然良い。
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下っていくとまたもや曇ってしまい残念。
しかし近づいてみると紅葉の残滓はちりちりなやつだけではなくわりと葉っぱがまともだった。7割落葉で3割生存しているのか。カエデにも個体差がありおかげで楽しめているようだ。
とはいえ例年なら全部落葉しているだろう。
今年の紅葉が遅いというのは正しいようだ。
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ぶらぶらと景色を見つつ登っていく。
ガスより下の山々は展望がある。まあ日差しがないので薄暗いのだが。
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ふと南西方面を見ると真っ赤なピークが見えて驚いた。
平岩山よりさらに南西の方か。いつかはいってみたいところだ。
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1712m地点を超えて鞍部から1695m辺りに登り返すと平坦地に汚い池塘が何個か。
そこから先が急登な上に風が強く雨まで振り出してつらかった。薮が水を含んでおり靴が浸水して靴下まで少し濡れてしまった。靴下の替えはあるが、靴が乾かないと意味ないしなあ。小屋泊りの間に少しは乾けばいいけど。それより今日歩いているうちに乾いたほうがいいのだが。
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大体標高を上げ終わり、ガスの中ぼんやりと見える棒めがけて歩いて行くと、西朝日岳についた。13:03。
当然の如くガスで展望なし。風雨で寒くて座って休憩する気にもならない。
歩いていると体温が上がりやすい僕だからシャツと合羽の二枚で済んでいるが年配ハイカーなら風邪をひくところだ。まあ一応僕もフリースとダウンはもってるけど。
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こんなガスガスじゃやる気でないなあ。
今日のところは竜門小屋泊りにしとくか?なんだか面倒になってきた。
しかしそんな僕にもうちっと頑張れやということなのか、急にガスが晴れた。いや標高を下げてガスの下に出たからなのかもしれないが、展望ゲット。
どうもここから先は標高のわりに紅葉がいい感じに残っているように見える。
少し先は光が差しているしこれは期待できるか?
僕は少し足取りも軽く先へと向かっていった。
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続く