2021.3.20(土)
林道長谷場閑馬線 -閑馬岩峰群 -石祠ピーク -南支尾根  -林道長谷場閑馬線

今年もアカヤシオの開花は早い

3月の20日辺りは実に中途半端だ。
狩猟期が終わり地味尾根に安心して繰り出せるとはいえ例年で言うとアカヤシオはまだ咲き始め。見頃の場所はあまりに限られている。ヤシオ山はアカヤシオ開花が最速であるが一か所に固まっているし、次に開花する三床山・金原山は毎年歩いているからデータももう十分集まっているうえに皆が歩くから自分で行く必要もなく開花状況が分かってしまう。今年もネットの記録からこの週末は金原山に行けばそれなりのものがみられることは分かっているがやる気が出ない。
後一周たてば飛駒や鹿沼他選択肢は広がってくる上に独占状態だしなあと思うと積極的にアカヤシオ見物に行く気にならず、僕は雪山に行きたかった。
しかし現実は非常である。今週末の天気は最悪で、近くの低山を軽く歩いて足を鈍らせないくらいしか取れる行動がない。
かといってやっぱり金原山は避けたいので渋々絶対一週間早いだろうと思いつつ林道挟んで反対側の閑馬岩峰群へ行くことにした。

3/20、七時過ぎに起きてだらだらと朝食を取り八時過ぎにのんびりと家を出る。
いつもの早朝と違い車が多いのでコンビニ寄ったこともあり林道長谷場閑馬線の金原山登山口についたのは9時半くらいだった。車が停まっていてもおかしくないのだがいない。こんな曇天ではアカヤシオも映えないからなあ。
しゃくっと歩いて帰るかと思ったがYAMAPで三床山の地形図をダウンロードするのを忘れていた。このYAMAP最近改悪されている。有料会員なのに地図が50枚までしか保存ようになったのだ。YAMAPは一枚の地図の範囲が狭いから無駄に枚数が増えるというのに最悪である。毎度同じ山域しか行かない人間なら十分なのだろうが、僕はあちこち行きたいし天気と気分でその日の朝でも行き先を変えることがままある。いちいち50枚を超えた地図を消して再ダウンロードとか時間の無駄でしかない。金を返せと言いたい。電波状況が悪いのでダウンロードに時間がかかったがとりあえずダウンロード完了。まあ今回に限れば地図なくてもあるけるのだが気が向いたら寄り道はしたいし一応ね。
9:54、ぶらぶらと歩き出した。

天気も悪いし何度も歩いた地味尾根で新鮮味もない。なーげなげなげやる気ナゲー、と進んでいくと20分ほどで閑馬岩峰群Ⅰ峰直下の急斜面にたどり着いた。450m手前。
いつもなら何も考えずまっすぐ上るかなんとなく一本西の支尾根へ移動して登るのだがふと右を見ると岩っぽい支尾根が目に入った。たまには向こう行ってみるか。
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そそくさと植林斜面をトラバースしていくと遠目に見えたとおりの岩っぽい細尾根。これは間違いなくいるね。アカヤシオが。
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案の定倒木をくぐり少し支尾根を下り方向へ歩くと第一ヤシオ発見。
やっぱりまだ早いな。
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少し先へ進むと展望があり金原山方面が見える。こんな天気じゃアカヤシオも映えないのだが明日は雨だし仕方ない。
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つぼみしかないものかと思っており、実際つぼみ85%なのだが意外にも咲いている奴らがいるし蕾もあと数日で咲きそう。まあ明日の雨で傷むんですけどね。
アカヤシオ自体は何株も固まってたので来年以降タイミングがあったらここは抑えておくか。
無駄に湿度が高く汗が出るので少し休んだ。
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支尾根を戻り、急斜面を登ってⅠ峰へと向かう。
こちらの支尾根からでも無駄に急だが灌木はえているので何とか。
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山頂手前で右を見ると少し下にわりといい感じのアカヤシオが。
例年ならこの時期ここまで咲いてるやつはいないはずなのだが。今年は2018年並みに開花が早いのかもしれない。
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そのまま急斜面というか半分崖を少し下りトラバースして北東支尾根に出ようかとも思ったがどうも向こうのアカヤシオは蕾ばかりなのでやっぱりやめたと登り返した。
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Ⅰ峰からの展望。ガスってるしポツポツと予報より半日早く雨も降ってきたしで帰りたくなった。
しかし足元のアカヤシオもわりと花開いている。まだ蕾ばかりの株が8割なのだが希望はあるかもしれない。まあ暇だしと一息ついて先へ進むことにした。10:40。
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Ⅰ峰からの下りは崖のように急に見えるが踏み跡を辿れば灌木もあるしそう難しくも怖くもない。ただし今は雨でぬれてとても滑るのでいつになく慎重に下った。
ほっと一息傾斜が緩む。やはりピークの北側では開花が遅い。
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閑馬岩峰群、Ⅰ峰より先へ行くのは地味に三年ぶりだ。何峰まであったかも記憶していないが今日は高鳥屋山までもいかないし特にやばいところはなかった気がする。
二度目だし特に思う所もなく適当に進み確か4峰だったかの登りへかかるが左の崖に満開のアカヤシオを見つけて立ち寄る。今日一か。天気と背景が雑多でいまいちだが。
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面倒なのでその上の岩溝を登ろうかと思ったが濡れていて滑るので断念。
そそくさと下って通常のルートで4峰へ登っていく。
すると"ふみぃさーん!!"と呼ぶ声がした。幻聴が聞こえるほど山奥でもないしなあとⅠ峰を振り返ると人影が二人。お疲れ様ですとの声も聞こえる。男女の組み合わせだ。
僕の顔を近くで見もせずに断定したということは林道に止めてあったレガシィをみて判断したということ。そして男性はみー猫さんではない。
たぶん9割くらいの確率で女性はてとらぽっとめろんてぃさんで男性はサクラマスさんだな。確証はないが。
やっぱり南斜面は開花が早めだなあとアカヤシオを撮影してからⅠ峰に立つ人影を撮影。
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10:58、4峰の上に出た。だらだらしすぎで時間がかかっている。
しかしゆっくり歩いてきた割には汗だらだら。湿度100%で蒸発しないせいか。そういえばこの時期の低温サウナに弱いんだった。
山頂付近はほぼ蕾。西側に少し下ると花開いている奴らもいるので撮影。
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無駄に時間もあるし一応本当にサクラマスさん達か確かめておくかとしばらく待っていたのだがまだ僕に追いつくまでは時間がかかるようだ。
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雨が酷くなったら嫌だし岩場は抜けておくかと11:10、先へ進む。
トラロープがいるようないらないような5峰の下りを終えれば後は6峰に登るだけ。二度目だと本当にあっさり。アカヤシオもさっぱり。11:16。
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とりあえずここで二人を待つかとカロリー摂取しつつまった。20分くらい。暇だったが電波はいったのでセーフ。
6峰に登ってきたオレンジのウェア着た男性の顔を見る。4年くらいあってないから確証はないがたぶんサクラマスさんだ。サクラマスさんだという前提で会話をすると名前を聞かなかったが間違っていないと確信が持てた。
するとサクラマスさんがこの人だれかわかりますか?と同行の女性の名前がわかるかと尋ねてきた。てとろぽっとめろんてぃさんの確率95%くらいなのだが状況証拠しかない。二年前に小友のいつものところ辺りをアカヤシオ見物しにぶらついていた時に会っているのだが全く顔を覚えていないのだ。申し訳ないが確信できなかったのでわからないですと答えた。
すると大間々で・・・というのでようやくてとろぽっとめろんてぃさんだと確信できた。
お二人はここで休憩していくという。僕は二人が誰だったか判明してすっきりしたしさっさと帰ることにした。
6峰の展望地へ向かう二人を見送る。11:40。
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少しだけ咲いているアカヤシオを横目に鞍部へと下り登り返して。
尾根を左に折れて進んでいくが蕾ばかり。
まあ特異的に開花の早かった2018年でも3/31に満開だったような場所だ。当たり前だともいえる。
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530mピークで主稜線を外れて南へ折れて石祠の待つピークへ。
ここはアカヤシオ固め打ちゾーンなのだがやはり9割5分蕾。一週間早い。
まあ例年3月第三週辺りはどうせ一週間早いだろうと閑馬岩峰群をスルーしてきたわけだがやっぱり正解だったなあと確認できたのが収穫か。
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そうとわかれば天気も良くないし帰って寝るか。
支尾根にアカヤシオがいればいいのだがと思いつつ石祠ピークから南支尾根を下っていく。12:03。
等高線は多少急だが岩場や崖もなくたったか下れる。
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480mくらいで少しアカヤシオがいたのだがその後は植林や落葉樹林帯となりアカヤシオの姿は消えてしまった。安全な尾根にはいない天邪鬼、それがアカヤシオ。
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藪漕ぎもなく順調に下っていき、380mで東に折れる。
すると少し下草が邪魔になるが特に問題はなく。
最後は細かい倒木が煩わしい急斜面を一下りすると林道長谷場閑馬線に出た。12:24。
林道が一番北側できつくカーブしている場所で東から破線路が合流する近くだ。
標高差約280mを20分程度で下れたのでとても歩きやすい地味尾根だったと言える。
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後は林道で登り返すだけ。
ヤマザクラを眺めたりもしつつ20分ほど歩いて12:45、駐車地着。のんびり歩いたり休憩しまくった割には3時間もかからなかった。全く持って歩き足りないがこの天気と開花具合ではやる気が出ない。帰って寝た。
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今回の軌跡
この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)
無題
わざわざ図示するほどでもないルートだが一応。
アカヤシオ目当てで車一台短時間で回るのであれば悪くないルートどりだとは思う。
今回だらだら歩いて2時間50分。普通に歩いたら2時間少々で回れると思う。
今週末であればそれなりに見頃だとは思うが日曜と今日の雨で傷んでいないか心配だ。
状態がいいとこんな感じなので閑馬岩峰群に一度行ってみたいというならやはりこの時期だろう。
僕は鹿沼に行くか雪山に行くか飛駒にするか、まだ決めていないのだが雪山テント泊装備は無駄にそろってきたので日曜がだめっぽい今週はアカヤシオにしておくかなあという気持ちになっている。