2021.6.12(土) 同行者:きたっちさん
ワイルドフィールズおじか近くの路肩  -林道 - 紅藤沢  -ゴーロゾーン -石垣ゾーン -実線林道終点 -癒し渓
-1310m二俣左俣 -小滝ゾーン -1510m二俣右俣 -即水枯れ -薄藪ゾーン -ゲロ藪ゾーン(ネマガリ)
-右岸枝尾根離脱(1760m) -日留賀岳北尾根(北稜線)乗り上げ -日留賀岳ピストン -日留賀岳西尾根
-灌木オールスターズの根城  -ネマガリの巣 -1618m地点 -1417.9m三角点 -桃ノ木峠 -ウドが沢 -三島街道 -実線林道 -ワイルドフィールズおじか近くの路肩

得体のしれない地味沢の実態は・・・。
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4月半ばから仕事が忙しく大体毎週山には行っているものの記事をまとめるやる気もなく日々を過ごしていた。ここ最近はテン泊縦走→沢登り→ロング縦走と三週続けてそれなりに歩いて体力がついてきておりそろそろガチルートに攻め込みたいところである。

するときたっちさんから紅藤沢から日留賀岳、日留賀岳西尾根のルート行きませんかとお誘いがきた。2年前の九月、僕らは尾ヶ倉沢から塩那道路へと登っているその時次この辺りに来るならと話していたルートが紅藤沢から日留賀岳だ。紅藤沢は沢屋的には遡行対象外なのか、遡行後にどう下山するにしてもゲロ藪が避けられないのが理由なのかネットでは全く遡行記録が見つからない。漁協の釣り対象の沢には入ってるので下流は問題ないのだろうが、気になるのは上流で傾斜が増してからの渓相と詰めのゲロ藪具合だ。尾ヶ倉沢も詰めはネマガリ地獄であったが獣道とガレのおかげでそこまで苦労しなかった。出たとこ勝負で何時間かかるかわからない。ついでに日留賀岳 -日留賀岳西尾根 -桃ノ木峠も西尾根がゲロ藪らしく無雪期歩きをネットで参考にできたのはYoshiさんの記録だけだったが登りで4時間半少々かかったようで。下りでも三時間半は見ておきたい。

去年は県境歩きを優先してこの辺りは山王峠-男鹿岳-大川峠を歩いた(まださぼってて記事にしてない)。土曜はカンカン照りでもなく雨も降らなそうで男鹿山塊のゲロ藪を漕ぐのには狙い目だ。みー猫さんからの裏那須・三ノ倉-番屋のコルへの誘いもあり、予定がなければそちらに参加しようかと思っていたが一応そちらのルートは4年前に歩いているので今回は紅藤沢から日留賀岳、日留賀岳西尾根を優先することにした。

6/12、こちら方面に来る際は利用頻度の高い横川パーキングに5時半集合予定。
途中コンビニに寄ったら店員が誰もおらずトイレ、立ち読み、食料籠に入れてレジに並んで5分待っても店員が出てこなかった。バックヤードで店員倒れてたらどうしよう。警察への通報も選択肢に入れつつ入口とレジ手前の立つと音が鳴る個所をうろうろすること10分弱でようやく店員がダッシュで現れた。こいつ寝てたな。夜中ワンオペの弊害か。僕は良識ある社会人なので何もしないけど半グレとかいたらごっそり万引きされてそうだが。心配になった。
コンビニを出てからもすぐ前の軽トラが煽りなのか何なのか定期的に対向車線にはみ出すうざい動きをしていてストレスがたまったが5時過ぎに横川パーキングについた。
朝飯のマーボー丼を食べているとほどなくしてきたっちさん到着。
きたっちさんの車でワイルドフィールズおじか近くの路肩まで移動することになっているので身支度を整える。
今回は事前情報が全くない沢なので一応フル装備。去年ウメコバ沢へ行った際はハーネスもきたっちさんから借りたのだが、あれから使用はしていないもののチェストハーネス、スリング、カラビナはモンベルで買っておいた。ルベルソとチェストアッセンダーだけきたっちさんから借りた。

ワイルドフィールズおじか近くの路肩まで移動すると先に停まっている青い車が一台。きたっちさんがこれはshige-ponさんの車ではないかと言う。ヤマレコの記事で見たことがあると。言われてみればそんな気もする。僕はshige-ponさん本体と藪の中で会って記念撮影したことはあるのだが車を生で見たことはなかった。でも最近shige-ponさんはこの辺りをよく歩かれているのでまあ間違いない気はする。
shige-ponさんも日留賀岳だったりして、それはないか等と話しつつ準備をして歩き出す。5:39。
土曜の早朝だが何張かテントがありコロナでも昨今のソロキャン人気を感じつつワイルドフィールズおじかを通り過ぎる。空は曇り気味だがそうどんよりはしていない。きたっちさんは沢は晴天が良いという。僕も写真映えするので沢にいるうちはそれでいいが、沢から出たら曇ってほしいと思っていた。暑いから。
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近況を話しつつ(まあ三週間前に二人でテン泊縦走して色々話したばかりなのだが)歩いて行くと気づけば紅藤沢にかかる橋まで来ていた。危うく通り過ぎるところだった。5:58。
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計画では渓相が良ければここで入渓、微妙だったら少し先の遠回りに右岸を高巻く実線林道で1120mまでショートカットと話していたのだが遠回りするのが面倒だし、林道は最近shige-ponさんが歩かれて様子が分かっているのでここは沢沿いへ行くことにした。
地形図には乗っていないが左岸側にも沢沿いに林道がある。そういえば去年みー猫さん・きたっちさんと男鹿岳に行った帰りにここを通り、林道入り口を確認したのを今更思い出した。そんなに古くないわだちもある。
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とりあえず林道を奥へと進むが、すぐにフェンスに囲まれた畑?がありその先は草むらが広がっていた。林道終点早すぎ。
背の低い草むらなので気にせずそのまま歩いて行くと程なく地形図に書かれているであろう堰堤が現れた。その手前にはナメ小滝がありこれは悪くない沢なのか?と期待が膨らむ。6:05。
右の壊れた橋は無視して奥へ進んでから右岸にわたり堰堤を超えた。堰堤を超える時地面に古い薬莢が落ちていた。ハンターは通るようだ。
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堰堤を超えるとナメは広がっておらず、広河原の中心にしょぼい水流が続いていた。この水量大丈夫ですかね。すぐ枯れたりしないだろうか。
2週前に遡行したゴケナギ沢の序盤巨岩ゴーロと違い歩きやすい河原なのは良いのだが。まだ水に入る意味もないので登山靴で歩いて行く。
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てくてく歩いて6:13、二俣についた。こんなとこに二俣なんてあったか?堰堤越えてから6分しかたってないんだが。GPS見たら紅藤沢で一番顕著な885mくらいの二俣であった。
林道はいってからの堰堤の距離と堰堤越えてから二俣までの距離感が地形図と違いすぎる。
帰ってからログを確認したらさっき超えた堰堤は地形図の位置ではなくもっと先にあった。地形図にある堰堤は林道で巻いて、その先のさっき超えた林道は地形図に書かれていないものと思われる。
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水量が多い本流の右俣へ入った。一瞬ナメ床でいい感じかと思いきやまたもやゴーロの河原へと戻ってしまう。ナメの上に石が乗っていなければ中々いい渓相なのではとはきたっちさんの弁。細い水流と比して谷間は広い。大雨降ったらこの幅まで水が来るのかと怖くもなったが、依然として登山靴で沢沿いを歩いたほうが早い。
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920mくらいまで歩いて行くと、傾斜のない広河原から少し様子が変わってきた。ちょっと傾斜が出てきて苔むした岩もあり雰囲気が良く。ただもう水量が源流チックなのが気になる。この先面白い場面はあるのだろうか。沢登りに来ているのに未だ沢靴に履き替えてさえいない。奥秩父の地味沢だったらこのまま終わりかねないところであるが男鹿山塊の底力は見せてくれるのか。
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沢に土砂を供給していると思われる左岸を眺めつつ歩いて行くと、急に前方が狭まっており、巨岩と倒木で沢が塞がれている。ゴーロはゴーロでも岩のサイズが急にでかくなったな。980mくらい、6:35。
きたっちさんが少し先の様子を見に行くがこれはもう沢靴はいた方がいいでしょうとのことで、ここで沢装備装着。ハーネスつけて沢靴にチェンジした。歩き出し一時間で距離的には結構来た。まあ標高は全然だし沢と藪は距離と時間が単純比例しないのでこの先どれくらい時間かかるかは不明だ。一応13時までに日留賀岳につけばヘッデンいらないとみているので余裕はあるはず。少しのんびりした。この日は気温はそれほど高くないが湿度が高く風も通らず。僕もきたっちさんも暑い暑いといいつつ歩いていた。
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6:59、歩きを再開。
倒木乗り越えて沢中を行く。沢靴に替えて正解。
写真左に巨岩が少し規則的に積みあがっているのだがこの時は気づかなかった。
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ゴーロだけどようやく沢登りっぽくなりましたね、と歩いて行く。しかし巨岩が多すぎて水流は伏流気味。また登山靴で歩きたくなった。するときたっちさんがこれ人工的につくられた奴ではと右岸側の岩を指摘する。いやこんなとこ道もないし違うんじゃないですか、実線林道は右岸側通っているけど沢より標高差50m以上上だし。なんていっていたらこれは人口の石積みですわ、というやつらが現れた。これが自然にできる方がおかしい。標高1020mくらい。急に沢中が巨岩で埋め尽くされたと思っていたが、この遺構が流出したせいだったのか。
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石垣の残骸を時折見つけつつ歩いて行く。
岩が重なりすぎてほぼ伏流である。僕ら沢登りにきたのにまだそれっぽいこと全然していないのだが。
なんだかなあと歩いて行くと古い林業でありがちなワイヤーも出てきたりして。
とてもしょぼい水流沿いに歩いて行くと1000m辺りの二俣を気づかず通過し本流の左俣へ。苔むした石垣の先が実線林道の終点1120m辺りであった。7:30。
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林道が横切っている雰囲気は右岸をよく見ないとわからない。僕はGPSを見ていたので気づいたがきたっちさんは素通りしかけた。振り向き右岸側を見て林道があったのだと言われればそうかもと思うが知らなければ何も感じないだろう。でも少し奥へ進むとこれは林道跡だわとよくわかる。
途中から見ていた石垣達はかつてここから右岸沿いに存在した林道の名残であり、その林道がここで北へとトラバースしていく実線林道と接続していたものと思われる。しかし帰ってから今昔マップを眺めても右岸沿いに道は存在しなかった。真相は薮の中である。
ここまで休憩込みで1時間50分。shige-ponさんが実線林道を歩いてここまできた記録と比較すると明らかに紅藤沢を遡行してきた方が早いことがわかる(shige-ponさんは僕の1.5倍速以上の脚力)。このあたりの林道はshige-ponさんの記録がとても参考になるのでヤマレコを参照。
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一息ついたところで先へ進む。林道終点を過ぎてもゴーロは続くが人工的な感ではなくなったか。細すぎて心配していたが水量も少し戻り一安心。
地味だけど苔むしていい雰囲気になってきた。
そして今までだらだら標高を上げてきた分を取り返すかのように傾斜が出てくる。
これなら少しは滝も楽しめるかと期待するのだが。今のところ大滝が一応存在した尾ヶ倉沢と比して地味が過ぎる。
しかし相変わらず顕著な滝は出てこなかった。水量もそこまで。それでもまあ沢登り一応してる感は出てきた。きたっちさんがぬめる岩をたわしでこすってみたり。
ここが一番雰囲気がいいところでこのままショボ沢のまま終わったりしてね・・・、なんていいつつもさっきまでの河原&巨岩ゴーロゾーンと比べると全然ありなのできたっちさんも笑顔。
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沢登りしてる感のある僕の写真。しかし実際は傾斜は寝ており大したことはしてない。
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しかし1200mくらいまできてまたもや巨岩ゴーロゾーン。まあ今度は自然にできたものと思われるが。深山幽谷とは言わないが山深い雰囲気出てるし。
しかし時折青い山椒魚取りのネットやそれと組み合わせたらしいでかいビールの下を切り取った罠の残骸が見受けられた。昔は人が入っていたのだろう。そのころは実線林道も歩きやすかったのだろうか。
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巨岩が重なり水流も細くなったのでまた沢を出て右岸側を適当に歩いて行く。
1250m辺りで右岸の地形図ではわかりにくい枝沢。8:08。小滝が見えておっと思うが、傾斜はろくでもなさそうだ。
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沢登りと言うよりは沢歩き、を継続していく。
きたっちさんが左岸の岩上にまとまったサンショウウオとりのネットとビール缶罠を発見。
こんなとこまできて捕まえて金になったんですかね、というきたっちさんに土産物屋でサンショウウオの丸焼きで売ってたんじゃないですかと適当に答える。
序盤よりは大分ましだが沢登りという観点から行くと大分退屈なのであった。
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8:20、顕著な1310m二俣についた。ここで右俣へ行くと日留賀岳西尾根の半端なところに出てしまう。最後まで沢を冷たい僕らは左俣へ。
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軽い巨岩ゴーロを超えるといきなりプチゴルジュチックに沢幅が狭まり両岸が岩崖となる。雰囲気、変わったな。入口の3mくらいの小滝を乗り越えてようやく僕らの沢登りが始まった感。
ゴーロはどこへ行った?との変貌具合に驚きを隠せない。
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ちょっと進んだら出てきた6mくらいの小滝、きたっちさんは水流を登ったがぬめりと逆相のため僕は右の岩の隙間を。
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容易に高巻けそうにないこの地形で越えられない滝が出てきたらどうしよう。
ようやく面白くなってきた今日の遡行であるが、この先も情報が全くない沢なので不安も押し隠せない僕なのであった。
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続く