逃げ場のない場所なので数mの小滝もドキっとするがホールドがガバだったりその先は倒木がお助けになったりとロープの世話にならず超えていけた。ただし水が冷たいので手がかじかむ。
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さらに小滝を超えて少し進むとプチゴルジュな雰囲気は終わり幅が広がる。
一安心といったところか。
しかしこれで短すぎる核心が終わってしまったのか?
一瞬ナメ床でいい感じになったと思ったら倒木達のせいで歩きにくくなりがっかり。
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しかし水流のない左岸枝沢を分けて進むと雰囲気のいい段々小滝が出てきてこういうのでいいんだよという感じ。ぬめりには注意。
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その上に出てきたのが6mくらいの小滝。別に垂直でもないのだがヌメっているし逆相で掴むところがあまりなさそうな。きたっちさんが軽くチャレンジするが僕には登れないだろう。
結局安全に左の岩を登った。まあこちらも僕は2段目くらいで少しだけてこずったのだが。
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滝上の細い水流を五分ほど歩いて行くと今度は10mくらいのぬるぬるのっぺりな小滝が現れた。
8:54、標高1440mくらい。
見た瞬間直登は無理。僕は左の方から高巻いてトラバースかなと思ったがきたっちさんは右の岩の隙間をうまいこと登っていく。
しかしそちらのルートはフェルトの僕では無理だろう。するときたっちさんが折角ロープも持ってきたことですしと上からロープを下ろしてくれるという。ありがたい。
アッセンダーどうやって使うんだったかなと久々なのでうろ覚え。きたっちさんが懸垂下降で降りてきて教えてくれた。
ロープで登ると足が滑っても落ちないから安心だなと無事滝上に出た。
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きたっさんがロープをしまう間に先を偵察。すぐにまた小滝が現れる。
これは途中まで水流を登ってから最後右から小さく巻き上がれた。
きたっちさんは左から登ってきたが。
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滝上に出たところで9:20。1460mくらい。
折角沢登り感が出ていたのに滝上から急にぼさっている。
ちょっと休憩してから先へ行くことにした。
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9:33、先へ進む。ぼさっていたのは一瞬だったが、水流は倒木とガレに隠れがちに。
小滝もないのでささと進むと9:42、1510m辺りの二俣についた。水流はどちらも細いが左俣の方が多少多いか。
左俣を詰めると早めに尾根へと出てしまい藪漕ぎが面倒そうなのでここは右俣へ行くことにした。
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行くことにしたのはいいが、今にも水枯れそう。
少し先へ偵察に出たきたっちさん曰く、やはりすぐ先で枯れているようだ。
しかたないのでここで水を汲んでおくことにする。
冷たくて旨い水がわいているのはいいのだが、もっと先で汲みたかった。
きたっちさんは1L持参してここで1L補給。
僕は2L持参してほぼ飲み干したのでここで500ml湧水を飲んだうえで3.8L担いでいくことにした。今日は天気予報では曇りのはずなのだが予想外に晴れ間が出てきて気温上昇。多少の重荷に耐えてでもたっぷり水を汲んでいかないと干からびる可能性がある。誤算だったのはスポドリの粉を1L分しかもってこなかったことだが・・・。塩飴でなんとかすることにした。
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水補給もすんで10:00、先へと進んでいく。この先枯れ滝があるかもしれないのでのことでハーネスはつけたまま。沢靴は履き替えておけばよかったのだがそのまま進む。
薮も出てきてドキっとするが隙間を通してくれて障害にはならない。
ちょっとした岩場にムラサキヤシオ。
大したところではないがあまりつかめるところがなくズルっといったら怖い場所も越えていく。
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1660mくらいまできて10:29、この先藪めいてきて、まあロープは使わないでしょうと沢装備完全解除。登山靴に履き替え。微妙な斜面なので履き替えに10分かかった。
藪達が手ぐすね引いて待っている中に、若葉をはやしたハクナゲさんの姿もあった。
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まあこれなら進んでいけるなと思ったのは数分程度で。
すぐにネマガリ藪とまっすぐ進めないように邪魔する灌木・倒木が進みを遅らせてくる。
展望がいい場所から振り返って、あの白い山会津駒?いやあちらは方角が・・・。いや、今東に登ってるから後ろは西だし方角会ってますね。なんて話していたころはまだ余裕があったが1700mくらいにくるとモンスターネマガリの海で溺れかけていた。
密なネマガリ藪の登りは本当につらい。逆目なので丁寧にかき分けなければいけないし傾斜があるため足元にネマガリの茎があると滑ってしまう。ネマガリをかき分け掴んでと腕が疲れてくる。途中新鮮な熊糞があったがあのあたりはクマルートのおかげで足元がお留守で楽だった。
先行するきたっちさんが獣の踏み跡らしきものを辿り極力楽なルートを選んでくれているのだがそれでもつらい。二人して少し進んでは息を整えてじりじり進む。薮は保温効果抜群なので汗だらだらであった。
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稀にうまく獣道に乗れたのかネマガリが疎なところもあったが基本的にネマガリのゲロ藪。
20分で標高を40mしか上げられなかった辺りで多少藪が薄いかもしれない左の小尾根に乗り上げることにした。
じりじりと斜めに小尾根方向へ移動しつつ登っていくと笹が腰高くらいになって歩きやすくなった気がした。しかしここにきて好天が憎い。無駄に暑い。青空が曇れと思ったのはいつ以来だろうか。
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11:29、1760mくらいで小尾根に乗った。
相変わらずの笹薮なのだがやはり気持ち背が低くなった気がするし、尾根上の方が動物が通るせいか多少は踏み跡らしきものもあり進みやすい。傾斜も緩くなったので腕が楽。
ようやくゴールが見えてきたと思ったがまだ藪で標高を上げなければならないかと前方を見て萎える。
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しかし近づいて登ってみると意外に獣道のおかげで苦労はしない。
笹薮自体も薄くなったし。
しかし笹薮が薄くなると出張ってくるのが灌木達である。すかさず藪の番人が現れたが、意外にもアズナゲさんはまだ綺麗な花を咲かせていた。北西からの稜線を合わせる辺り。
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ナゲの花見で癒されたと思ったらその先で灌木たちの隙間を縫う歩きを強いられる。
しかし意外と隙間があり空中戦にはならなかった。
藪から顔が出るので眺めが良い。
ハイマツも参戦してきてドキっとするが隙間があるので前に進める。
足元に何故かゼンマイ畑があったり。
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さてこの先は日留賀岳から北東の塩那道路へつながる尾根にかつて刈り払われていたという踏み跡がどれだけ辿れるかが勝負の分かれ目。うまく見つけられれば良いがと思ったら11:52、1820m先でナゲ達が明瞭に寸断されて先へつながっている踏み跡が。灌木達も覆いかぶさり隠そうと試みているようだが、足元がお留守なだけで断然楽。
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塩那道路方面を眺める。
ここの踏み跡を通り塩那道路へ進み鹿又岳へ登るというのはマイナーメジャーなやり方であるが、僕は尾ヶ倉沢経由で登ってしまったのでもうここの踏み跡を利用することはないかもしれない。
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暑さにやられたのか稜線のナゲ達は萎れ気味。
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足元は地につき空中戦しなくていいのは楽だが、灌木達も一度刈られてから意地で枝を成長させたらしく登山道のようには歩けない。じりじりと進んでいく感じだがネマガリゲロ藪よりはずっと楽。でも暑い。
少しガスが流れてきて、南側は青空であるが進行方向の南は曇り気味に。展望は楽しみたいけど暑いから曇らないかなあなんて祈っている。風も大して吹かないし。
展望とナゲ見をしつつのそのそと日留賀岳へ歩いて行った。
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12:06、日留賀岳西尾根分岐を少し過ぎて、あとはちょいちょいで日留賀岳だなというところまできた。しかし残雪期でも意外とここから時間がかかったときたっちさんは言う。時間的にはまだ余裕があるのでここで一休みすることにした。ぱっと見道はなさそうだが踏み跡は続く。
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20分休憩して12:26、ザックを藪に転がして空身で日留賀岳へと向かう。
涼しくなれとの願いがかなったのか稜線はガスに包まれた。
少し下ると金属ごみその他が。ここを通った先人の記録で見たことがあるようなないような。その先にもう一か所あった。
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踏み跡はあるのだが藪が覆いかぶさっており倒木で遮断されていたりもするので適当に歩いていたら道を外れかけたり。しかし10分ほど歩いて休憩した場所から日留賀岳まであと半分、というところまできたらきたっちさんがこの先最近刈り払われた感じがするという。
そんな馬鹿なと思ったが確かに灌木どもが夢の跡。刈り払いされたナゲ達の怨嗟の声が聞こえてくる。さっきまでの藪が覆いかぶさっていた踏み跡とは雲泥の差だ。
すぐ先では笹が綺麗に刈り払われておりこれは登山道かと。笹が枯れているから去年くらいの仕事だと思われるが。
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その先でちょっと刈り払いが甘くなったが切られた灌木の切り口が新しい。やっぱ今年切られたかもしれない。
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しかし何で今更こんなとこ半端に刈り払っているんだろう。また塩那道路まで道を作るのか?
どう思うナゲさん、と意見聴取をしているときたっちさんが山頂についたという。え?もう?
薮ないとペース上がりすぎ。もう少しかかると思っていたのだが。
なんだか最後は拍子抜けして12:40、僕は初めて日留賀岳山頂に立った。
先客が一人いたのだが、空身で藪から現れた僕らに特に興味を示されなかった。関わらない方がいいと思ったのかもしれない。
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ささっと引き返しザックデポ地点についたのが12:53。
まあ時間はあるしとまたのんびり休憩した。
そろそろ下りますかと13時10分過ぎ、ザックを背負い日留賀岳西尾根へと足を向ける。
分岐はすぐそこらへんのはずだが入り方を間違えるとゲロ藪トラバースで面倒なことになるだろう。
さてGPSでしっかり確かめて・・・と歩いて行くと先を行くきたっちさんが踏み跡分岐を見つけたという。位置的には尾根分岐で間違っていない。13:15、僕たちは日留賀岳西尾根へと突入した。
最初の標高50mくらいはハイマツ交じりの灌木オールスターズが好き勝手やっているらしいが早速背丈を超す灌木薮の隙間を縫う歩きを強いられるのであった。
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続く