2021.12.29(水) 同行者:酒
霧降高原 -小丸山 -赤薙山 -奥社跡との中間地点くらいの展望地 -赤薙山 -小丸山 -霧降高原

登り納めは軽く雪山

なんとか先週中に年内の仕事を片付けて今週は年休を取っていた。
しかし不穏なメールが入っていたので火曜の朝郵便局へ行くついでにふらっと会社へ行き小事を片付ける。これで無事年末をゆっくりすごせる。年明け早々スケジュールが埋まっているのは見ないことにした。
ついでに後輩の酒に声をかけて明日登り納めでどこか行くか?ということになった。帰宅して天気を調べると珍しく日光辺りの天気もいいようだ。赤城とどっちがいいかとLineで聞くと日光がいいというので雪がありそうな赤薙山へ行くことにした。装備はどうするか聞かれて、まあ練習だしとピッケル、ワカン含めてフル装備持っていくことにした。

12/29、四時に酒を拾って久々に日光へ。
夜明け前の霧降高原への道路はところどころ凍結しているがスタッドレス履いているので登りは平気。
6時前に第三駐車場につくと先客は二台。まだ暗いし今日はあまり歩くつもりはない。僕も酒も明日帰省予定なので軽めで、と言うことになっている。明るくなるまで少し仮眠した。
明るくなったので身支度して出かける。先客と思われて車は帰っていった。なんだったのか。
6:42。出発。
ちびっこ用のゲレンデ辺りで十人くらいが朝も早くから遊んでいる。登山するわけでもないのにやる気に満ち溢れている。ようやく日が昇り始めたくらいだというのに。
積雪は思ったよりも多かった。
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天空階段の最下段だけ雪がなかったがすぐに大量の積雪が。
三日くらい前の記録ではこんなに雪はなかったはずだが。
快晴微風だが新雪で苦労するかもしれない。
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階段も雪で埋もれているので歩ききにくい。
アイゼン付けたら傷がついてしまうし。
帰りはゲレンデ歩いて帰るか?とこの時点で既に考えていた。
振り向くと後続が二組三人いた。
全員赤薙山より先に行くとは限らないのだがラッセル要因の仲間がいると思いたい。
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7:27、階段を登り切って折角なので展望大周辺で撮影会。
やっぱり今日はいい天気だ。風も大してないし。
うっすらと遠く富士山まで見えた。
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展望に満足したので先へ。
鹿よけの回転扉を通ろうとしたら動かない。
新雪が詰まっているようだ。
二人で押したら動き出した。どうやら今日一番乗りのようだな。
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小丸山についたのでアイゼンを装備する。
やっぱり想定より雪多くね?数日前の記録では余裕で笹原露出していたはずだが。
でもトレースはあるからまあいいか。
準備をしているうちに二人組が追い付いてきた。20代か30代であろう若手。彼らは片方がスノーシュー、片方は坪足で行くようだ。
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7:47、赤薙山へと歩き出す。
5分くらい歩いたら無情にもトレースは消えた。
新雪もふもふではまりながら進んでいたら二人組に追いつかれて先行していく。
基本膝くらいなのでアイゼンでも進めるのだが、時々吹き溜まりにはまるし背負ってるワカンつければよかったかと思った。でも面倒なのでアイゼンのまま進んだ。
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先行する二人にラッセルを譲った感じで申し訳ない感じもしたが、写真撮りながらだと追いつけないしまあ仕方ないのんびり行こう。これが腰とか胸高のラッセルだと話は違うのだろうが。
膝くらいの高さでも、もふもふの新雪は進みづらかった。
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もふもふの新雪と戯れていると、うしろから50-60代のおじさんがやたらと勢いよく現れた。
僕らのトレースを辿ったとはいえ早い。そのまま道を譲った。
おじさんはそのまま先行する二人組に追いつき追い抜き。
わしが道を作るとばかりにトレースのない新雪ゾーンを風切って進んでいった。
こうして20-30代が四人いるのになぜか一番の年配の50-60代が先導する不思議な隊列が出来上がった。
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最初は後塵を拝していた僕らであるが、1850mくらいまでくると傾斜が出てきたのと時々深みにはまるせいかおじさんの足が鈍りつかず離れずの五人組となった。
おじさんはスノーシュー背負っているがつぼ足。流石のおじさんも息を切らしており、まあそもそも年配の方に一番きつい先頭をずっとやらすのもどうかという話で、前行く二人組が先頭変わりましょうかと持ち掛ける。しかしおじさんは新雪と戯れるのが楽しいのかいえ大丈夫です、遅いようでしたら譲りましょうか?という。それに対して遅いから譲れと言えるわけもなく僕らは後ろに付き従った。
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1950mくらいまでやってきたが、いよいよ腿まで埋まるくらいの場面も出てきて、傾斜もあるのでおじさんのスピードは落ちる。めっちゃ息を切らしてもいる。どう考えても楽をさせてもらっている僕らはペースゆっくりだし富士見山行から中二日だがあまり疲労がたまらなかった。若者がこれでいいのかという後ろめたさはあったが。
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山頂まで後5分くらいという所まで来て、突如おじさんが後退しましょうと先頭を譲った。いよいよもって雪が深くなってきたからというのはあるが、若者に赤薙山の山頂を先に踏ませてあげようという心遣いだったのかもしれない。二人組A、僕、おじさん、酒、二人組Bというごちゃまぜの隊列のまましばし進むと赤薙山についた。9:34。雪山とはいえずいぶん時間がかかった。新雪おそるべしである。やっぱり僕は雪山歩きは残雪期メインの方がいいなと思った。
少し景色を見てから腰を下ろし、皆大休止に入った。
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二人組は12時半引き返しで行けるところまで、おじさんはここで帰るらしい。
おじさんは若いころは黒岩尾根で雪の女峰山日帰りをしていたらしい。やはりベテランか。ではお先にと帰っていった。
僕らは時間はあるのでもう少し先へ進むことにした。まあ本音は一里ヶ曽根の独標までいって展望を楽しみたかったのだが、ここまで思ったより時間を食ったのでもう少し先の展望いいところまで行って帰ろうという考えに変わった。
この先、夏場でも歩いたのは6年前だが岩場の細尾根なので念のため右手はストックからピッケルに替えた。
9:52、先行する二人につづいて先へ。
いきなり展望のいいいところに出た。鞍部へ下る手前だ。
僕は明日昼過ぎに家を出ればいいのだが、酒は朝から帰省するらしいし、何かもうこれで帰ってもいいのではないかと思ったがもう少しだけ先へ進むことにした。
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二人組につづいて新雪ののった岩場を歩いて行く。
ピッケル装備したのはいいが、全くしまっていない新雪が積もっているためピッケル素通りで制動には役に立ちそうもない。無意味である。
思い返してみれば僕がピッケル利用したことあるのは雪がある程度締まった残雪期だけであった。やっぱり厳冬期は緩い雪山だけにしておこうと改めて思った。
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10:27、展望の良いところへやってきた。奥社跡への中間地点、2070m小ピークである。
二人組もここで休憩していた。
二人組はまだ先へ進むらしい。まあまだ時間はあるしな。僕らはと言うと景色に満足したのでしゃくっと帰ることにした。え?ここで帰るんですかと言われたが、奥社跡は展望がなかった記憶があるし、この先が面倒な岩場だった気がする。まあいけるとは思うがこの新雪ではビッケも役立たないし、最近雪山の遭難が相次いでいるところだ。ここで無理をして世間様に迷惑をかけるわけにも行くまい。風も少し強くなってきたし。まあ本音は奥社跡に後150mくらい登るのが面倒だった。10分くらい滞在して引き返す。
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木々の隙間から展望を得つつ赤薙山に10:57。
昼食をとっているとおじさんが一人登ってきた。
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11:08、下山開始。
6人によって踏み固められたトレースは往路と違い全く踏み抜かない。そもそも雪山の下りは登りの2倍以上楽だしと言うわけでしゃくしゃく下っていく。
往路はなんであんなに時間がかかったのだろうという感じに下っていける。
新雪で白い山々の中であそこだけ黒いのはなんですかねと酒が言う。雲の影だろと答えた。謎はあっさりと解けた。
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小丸山を12:01に通過して。
長い階段をどう滑らずに帰るかという議題に対して、行きも考えていたゲレンデあるいて帰ればよくね?と決着がついた。
考えることは皆同じなのかスキーの後だけではなく足跡も続いている。普通に歩いて下れる斜度なのでゲレンデ歩いて帰ったらやはり早い。観光客ら式人々が階段を登っていくのが見えた。
駐車場についたのは12:28、
駐車場の東端は展望がいいので少し撮影してから着替えて帰る。
思ったよりも新雪が多くて時間はかかったが、登り納めとしてはちょうどいいくらいの歩きになったか。
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載せるまでもないが今回の軌跡
この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外)
無題
十二月の赤薙山はもっと雪が少ないものと考えていたのだが、折からの大寒波のおかげでそれなりの新雪があり、楽しかったが想定より時間がかかってしまった。帰ってから気づいたがナゲ達のメイン生息域まで行かなかったためナゲ納めとはならなかった。まあやつらは適当に歩いていてもそこらへんに転がっているので問題ないだろう。

今年は大分記録をまとめるのはさぼったがなんとか滑り込みで12月分だけはまとめることができた。この後帰省するので今年中は残りを放置。
栃木福島県境歩きは4、5回分、ひっそりと2年前に開始した栃木茨城県境歩きに至っては6回分くらいまとめずに放置している始末だ。
新年になったら少しずつでも消化していきたいところである。