2021.3.27(土)
ポケットパーク小金沢 -430.8m三角点(西沢)手前の鞍部から危うげなトラバース  -アカヤシオ隠れ里
-430.8m三角点(西沢)  -支尾根にアカヤシオの幻影を追う -403m地点 -450m級小ピーク手前の鞍部で引き返し -403m地点南支尾根を探る -403m地点南西尾根を探って下山 -ポケットパーク小金沢

適当トラバースでたどり着いた場所は?


午後に歩く予定の尾根は南摩ダムに沈む予定の粟沢辺りから歩き始められたら楽なのだが今は工事現場の目が厳しいので無理である。南摩ダム建設地の南側に車で移動しポケットパーク小金沢へ駐車した。なんのことはない、田んぼの端に数台の駐車場と小さなトイレ、花壇があるだけの場所だ。登山中停めておくのに後ろめたさがないのが素晴らしい。昼飯を食べて一息ついて歩き出す。12:02。
雲が増えてきたがまだ明るいのでセーフ。
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今回のルートは2年前に見つけたアカヤシオスポットへ立ち寄りつつ近辺のアカヤシオゾーンを探るのが目的だ。
集落を抜けて地形図で中粟野と書かれている実線林道へと歩いて行く。
15分ほど歩くとその林道、林道松坂線の入り口についた。
獣除けの柵があるが横から入れる。
2年前は林道を奥のほうまで行って伐採地から尾根に取りついたのだが今回は少し早めに西の尾根に取りつきたい。
ふと横を見ると木々の向こう、西側にも林道があった。
移動してみると草もはえておらず快適な道だ。このまま尾根へと乗り上げていれば楽だなと思ったが、少し先で左に曲がり、そこが終点だった。残念。
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仕方がないので隣の小尾根から登ることにする。
急斜面になんとなくある踏み跡を登り小尾根上に出ると藪は薄かった。
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そのまま登ると240mくらいで尾根合流。北の主稜線へとゆるゆると植林の細尾根を歩いて行く。
藪漕ぎもなく歩きやすい尾根なのだがアカヤシオは皆無でそれが残念だ。
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ふと右を見ると木々の向こうにアカヤシオがいる支尾根が。
主稜線から南に延びる尾根が三つほど見えてそのうち真ん中の尾根だ。
後で調べに行くか。心にとどめた。
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途中からは2年前も歩いているのでなんということもなく主稜線に出る。12:59。
420m級ピークの東に出た。
もと雲が増えてくるかと思ったがまだ意外と明るいままだ。
ぽつりとアカヤシオがいたがまだ5分咲きでこの先が不安になった。
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まあでもここまできたら先に行くしかないしなと進んでいこう。と、思ったがアカヤシオが隠れ住む430.8m三角点の北北西支尾根、今いる西の鞍部から三角点峰へ登ってそこからピストンするのはかったるいな。この鞍部からトラバースで行けないものか。余計なことを思いついた。
少し観察してみると少し下に降りると傾斜が緩むゾーンが続いていて比較的楽にトラバースできそうだ。試してみるか。
落ち葉のたまった急斜面を滑るようにして下りる。
傾斜の緩いトラバースゾーンまで降りて先を見ると薄紅色の塊が見えた。ははあ、あれが2年前に訪れたアカヤシオ隠れ里だな。今、会いに行きます。僕はトラバースを開始した。
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少し傾斜が増してきたが鹿道っぽいのもあり順調にトラバース継続。アカヤシオゾーンも目の前、と思ったら岸壁が出てきた。よくあるパターンである。
少し焦るが狭いバンドが続いており岸壁横を突破できた。
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岩壁トラバースを終えてほっと一息。目的の小尾根に到着だ。
そうそう、前はこの小尾根を上から降りてきて岩場を巻いてその下にアカヤシオゾーンがあったんだよなあ・・・。でもなんだか見覚えがないような。
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ふと東北東を見ると崖にアカヤシオ咲く小尾根の姿が。あれ?2年前にたどり着いたアカヤシオ隠れ里あっちじゃないか?
これはまずいな・・・。がっつり谷間を一つ越えないと向こうにたどり着けないし、今いる小尾根は上から降りてきたことがない。下手したらトラバースして鞍部に引き返さなければならない事態もありうる。ちょっと焦った。
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まあ先のことは後で考えるとして、新たなアカヤシオスポットにはたどり着けたようだから花見をしていこう。13:10。
小尾根の先をのぞき込むとヒカナゲさんの先にアカヤシオが群れを成していた。
つるっと足を滑らしたらあの世行きの両サイド切れ落ちた細尾根で、松の木の先も崖になっているようだが・・・。
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端まで近づいてみるか迷ったのだが横のヒカナゲがいけばわかるさというので岩場を一段下りて、恐る恐る小尾根の先端へと進んでいった。
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末端の松の木から崖下をのぞき込む。
アカヤシオが綺麗だがロープ使わないと降りられそうにない。
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綺麗なアカヤシオが固まっているし展望もある。
でも足元が崖だから全くもって落ち着かない。五分程度の滞在で僕は立ち去ることにした。
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立ち去るのはいいとして下は崖、上もかなり急な露岩に土が何となくのっているような細尾根だ。アカヤシオも見えるがここを登るのは面倒だなあと思う。
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そうなるとトラバースで隠れ里の小尾根に進むしかないか。
一段登ると細い獣道があり慎重に通過すればその先もなんとかなりそう。
踏み跡は細いが谷間には落ち葉が敷き詰められており滑って落ちても即死はなさそう。多少心の余裕をもってトラバースしていけた。
でもやっぱり下を見ると落ちたら死ぬかなあと思った。
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13:21、トラバース完了しアカヤシオ達の隠れ住む支尾根に到着。
ここのアカヤシオも花付きは問題なさそうだなと一安心。低山の奴らは袈裟丸とかのと比べると見劣りはするがここは固まっているので雰囲気が良い。
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やっぱり今年は咲くのが早い。
2019年が開花が遅い年だったのもあるが、10日早いのに綺麗に咲いている。蕾がほとんどない。
適当にぶらついて観察する。
アカヤシオは大量にいるが少し藪めいているのと日陰なので撮影にはあまり向かないのが残念。でも安心して花見ができる場所である。
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少し小尾根を登ると大岩から生えるヒカナゲさん。2年前から健在。
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藪がなければもっと綺麗なのになと思うが低山の植林帯に咲くアカヤシオ達は仕方がない。
隣の支尾根も少し見てから430.8m三角点峰に上がった。
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430.8m三角点(点名・西沢)に13:33。
おかげで以前はうざかった笹薮ゾーンが気にならなくなった。
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主稜線を東に進んですぐ南に折れる。
手入れされているのか明るい植林帯なので雰囲気は悪くないがアカヤシオはしばらく姿を消す。
しかし一旦下った鞍部あたりからはぽつぽつと現れ始めた。結構蕾が多かったが。
登り返した370m級小ピークから少し西部に下ると綺麗な一株9部咲き。
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さて登り返すかと思ったがふと地形図を見ると南西に長い支尾根が降りている。
もしや途中で見たアカヤシオスポットがある尾根では?少し下ってみることにした。
とりあえず今は一本手前の尾根にいるので岩場の基部を巻くようにトラバースしていく。
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トラバースして尾根登り上げようとしたら小尾根の西側はずっと崖のようだ。
一か所だけうまく乗り上げられるところがあったのでそこから上がる。
小尾根を下っていくがアカヤシオはいまいちなのが数株いただけ。
やがて何もない植林地となり、稜線から80m程標高を下げてこのままだと林道に降りてしまいそうだ。
まだ時間も早いので僕はとぼとぼと下ってきた小尾根を登り返した。
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よっこらせと岩場を超えて主稜線に戻ったのが14:18。
日は大分長くなったとはいえ17時くらいには下山していたい。まあそれでも時間的余裕はある。
2年前とは違うスポットをもっと見つけたいところだが・・・と歩いて行くと木々の隙間から南南東の方角にアカヤシオスポットのある尾根が見えた。
序盤で見たアカヤシオスポットの尾根はもう一つ先だったか・・・。さっきは勇み足だったなあ。そういえば三つある長い支尾根のうち真ん中の奴だった。
帰りはあそこから下るか。主稜線を適当所まで行ったら引き返そう。
ルートが決まると少し気楽だ。
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鞍部から登り返しになると尾根上にアカヤシオが出てくる。
最初は蕾ばかりの株が出てきたのでまだまだこの辺りはこれからかな?と思わせてからの満願回答。いい咲きっぷりだ。
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380mの尾根分岐に登り上げるとここもまた蕾交じりなのでここより上はまだ早いかと思わせるが、他の株は蕾なし。
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石祠のある403m地点に14:38。
この辺りもアカヤシオが多い。
蕾がある株もちょくちょくいるが8分先くらいの奴らの方が多いか。
これならやはりここからすぐ下山せずにもう少し先へ進んだ方が良いかな?
腰を下ろして一休みしてから、もう少しだけ東進することにした。
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続く