2021.12.5(日)  
足尾トンネル北側出口付近 -尾根取りつき -801.3m三角点 -二子山東峰(台石山) -二子山西峰 -栃木群馬県境を西へ
-1607m峰・雨量計 -二子山西峰 -栃木群馬県境を東へ -1160.0m三角点 -沢入トンネル北に着地
-渡良瀬川 -県境尾根取りつき -大萱山 -北尾根の危うい岩場 -林道 -原向駅 -R122 -足尾トンネル北側出口付近

久々に栃木群馬県境の未踏部分を埋めに。


また2ヶ月くらい登山記録更新をさぼった。
月3-4回くらいは山へ行っているので未更新記録がたまるばかりだが仕方ない。平日は仕事のことが頭から中々離れないのである。残業時間はそこまででもないのだが、例年になくどの研究テーマもペンディングにならず継続しているせいであれはやったかこれは忘れてないか、これの検討をしておくべきはないか等、帰宅後もどうも喉に刺さった小骨が取れない感じですっきりしない。結果ゲームやラノベに意識を逃す日々が続いていた。

休日はまあ山に行けば気は紛れるので出かけるわけであるが、行きなれた山域でも喉に刺さった小骨のように気にかかりながら歩き残している部分があった。二子山西から渡良瀬川、そして大萱山の区間である。この区間の両サイドは5年以上前に歩いているのにここだけ歩き残していた。
記録に書いていないが今年の初夏にきたっちさんと三俣山から皇海山、六林班峠区間の未踏部分も歩いており、北は湯沢峠から南は白葉峠の南まで県境尾根を今回の区間以外を全部歩いてしまったのである。まああくまで県境付近につながる尾根部分であり、野峰の西辺りや白根山の南など県境が稜線から離れている箇所はいずれ県境歩き、という観点からすれば多少追加で歩かないといけないのだが。

ともあれとにかく県境稜線だけでもつなげるためにも僕は久々に袈裟丸周辺へ出かけることにした。
実のところ先週も行くつもりだったのだが風が強そうだという理由でさぼった。

12/5 五時過ぎに家を出て、いつもの流れでコンビニで買い出し後足尾トンネル北に7時くらいについた。広い路肩に適当に停めてささっと準備。歩き出す。7:09。気温は0℃くらいと流石に寒いので合羽を羽織る。
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さて、どこからとりつくか。
ヤマレコでは餅ヶ瀬川に回り込んで取りついている記録ばかりであったが僕は面倒なのでトンネル前の谷間へ入り込む。
谷間を詰めて鞍部に出るつもりであったが、急ではあるものの登れそうな小尾根があり、手前のそちらに取りついてみる。
朝一の急登りが足に来て少しゆっくり登っていくと左手に柵が現れる。見た感じ東の小ピーク辺りまで行かないと回り込めないので柵が低いところで一跨ぎして越えた。
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7:20くらいに鞍部到着。
この辺りに来ると杭はあるものの柵の金網部分が何故かなかった。
北の餅ヶ瀬川方面を見下ろすとすぐ下に林道が見えた。結論、餅ヶ瀬川から登った方が楽。

急がば回れとはこのことかと思いつつ801.3m三角点方面へと尾根を登っていく。そこそこ急である。ちょっと疲れる。
軽い岩場が出てくるが再度現れたフェンスを手掛かりにするという反則技を使えば特に問題はなく。
鞍部から10分ほど登っていった680mくらいで大岩が立ちふさがる。
フェンスは大岩手前で左に曲がっていく。
大岩を左から巻くためにトラバースするが落ち葉で埋もれていて嫌らしい。滑ったところでフェンスに引っかかるとは思うのだが、この柵も落ち場に埋もれて低くなっているので過信できない。
慎重にトラバースしてから大岩上に登り上げる。すると尾根は突然ゆるゆるな傾斜となり楽勝ムードに。足にやさしい。
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こういうのでいいんだよ、と緩々尾根をだらだら登っていく。
霜柱を踏みつつ今日は誰にも会わないだろうなと歩いて行くと801.3m三角点についた。7:46。
二子山へ10時過ぎには着きそうだ。
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ゆる傾斜の尾根は続く。
尾根の真ん中には木々がなく、少し凹んでいるから作業道だったのだろう。おかげで歩きやすい。藪漕ぎは皆無。
日も差してきていい感じだ。低温・微風・快晴の地味尾根日和である。紅葉見物も2ヶ月以上やっていると飽きが来たし、久々に歩くと殺風景な地味尾根もまたいいものだなと思う。落葉して鬱蒼としていないし、人もいない。
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しかし人はいなくても山の仲間たちはいるようで。数日前の熊糞を目撃。
その後も何回も熊糞を見た。二子山周辺で熊目撃と言う記録をいくつか見た気がするが明らかにこのあたりの尾根を縄張りにしている。このところずっと熊には出会っていないのだが、久々にびびって熊ホイッスルを吹く。冬眠していてほしい。

熊の恐怖以外は快適そのものの歩きで順調に標高を上げていく。植林箇所に入ると薄暗くなり少しテンションダウンであるが、小ピークを巻くように作業道があったりしたのでこれは許した。
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相変わらず緩い登りでしゃくしゃくと1240mくらいまで登れば9:00。この辺りは杉の植林ではなくカラマツ。こいつは落葉してくれるおかげでこの時期はすっきりしていて気分がいい。
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1272mピークを素通りして、鞍部へと下ると小川が通っておりいい感じだ。
しかし、確実に熊の水飲み場であろうことを考えると、あまり長居する気はしない。
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好天の下、緩傾斜に助けられ大して疲労もなく登ってきたが、1420mから二子山東峰への登りは急に傾斜がきつくなる。
どう登っていくか迷ったがどうとでもいけるなと適当にまっすぐ上った。
この辺りは笹が生えているが背は低く問題にならない。
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9:44、二子山東峰。
山名板が落ちていたので立てかけて。
快晴なのに展望ないのが残念だが、まあこれは分かっていたことだ。
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木々の隙間からちらみする日光白根は雪を纏い。
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折角上ったのに鞍部へと急斜面を一度下る。まあ今回のルートアップダウンがほとんどなかったからこの程度は許容範囲。
下った鞍部はカラマツ帯。熊が居なければわりと好きな雰囲気であるが。
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鞍部から急斜面を一息で登り返す。
傾斜が緩くなると踏み跡が一筋。それを辿っていくとすぐに二子山西峰についた。9:56。
三角点あり。
そしてここで今日の目的、栃木・群馬県境合流である。
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袈裟丸周辺は散々歩いている僕であるがいつでもいけるからと二子山は今回が初である。ということは少し西の登山道合流地点までつないでおかないといけない。
ピストンになるから好かないのだが。
踏み跡を西へと適当に辿る。木々に隠されて袈裟丸連峰はすっきりと見えない。
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同じく木々の隙間から見る赤城山は山頂付近だけ樹氷ありか。
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踏み跡を辿っていくと一瞬灌木の隙間を縫うような歩きになるが、そこを過ぎれば障害物はなく。
明らかに過去木々が伐採されていたであろう道型も、今は下草が生えて踏み跡は細く。
防火帯までの広さはないか。
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足元に小さな岩が出てきて踏み跡歩きにくくなったな、と思っていたらトラロープが見えた。どうやら登山道に合流したようだ。でもよく見たら僕は登山道の外側にいた。それはそうか。10:17。
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県境繋ぎの観点からすればここで引き返しても問題なくつなげているのだが、まあ折角なので久々に1607mピークまで行くことにする。すぐそこだし。
登山道が凍り付いた1607mピークにはすぐついた。しかし展望は皆無。こんなんだったっけな。記憶にない。まあでも地形的なこんなものか。
少し先へ進むと雨量計。そういえばこんなものもあったなあ。10:22。
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展望もないし二子山に戻るか。
戻りは下り基調なので少し早い。
登山道で人に会わなかったから、今日は誰にも会わないな。最近登山道歩きが多かったから静かな歩きが気分良い。
なんだかんだ冬場は笹も萎れてるし地味尾根歩きにはいい季節だよなと思いつつ、草木湖見下ろしたりしながら二子山へと戻っていった。
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続く