二子山西峰に戻ったのが10:45。
10分ほど休憩して下山にかかる。10:57。
少し北東に進んでから県境に沿って南東へ折れる。
ちょっと急な下りかなと思ったがそう困難でもなく。
1430mくらいまで降りると傾斜が緩み下草もなくなって歩きやすい。
落ち葉が堆積しておりずるっといかないかここは慎重に下った。
50mほど下ると平らな広場になっておりここは雰囲気がいい。
小川もあるが落ち葉が詰まったこの季節は清潔感がないか。
熊達もこの辺りなら過ごしやすそうだなと思い足早に立ち去る。
何本か凹みを跨いでいく。1300mくらいで下る尾根が明瞭になるまで念のため何回か地形図確認。
尾根形が明瞭になれば後は惰性で下るだけなのでしゃくしゃくと進んでいく。
1260m小ピークから少し下ると北側の展望が木々の隙間から少しだけあり。
この日はまだ男体山南面に雪がなかった。11:33。
県境尾根は一番不明瞭なただの斜面を下ることになるのでここは地形図を見ていないと間違える。
少し険しそうな雰囲気になり身構えるが、凍結でもしていない限り問題ない尾根であった。
何か文字が刻まれた石が一つ。
落ち葉が堆積して歩きにくいので尾根の端を通る羽目になるのだが。
12:39には620mくらいまで降りてきて鉄塔下についた。
この先県境沿いに道路へ降りていきたいのだが等高線が密。
ヤマレコの記録でも北にあるクリーンセンターへ方向へ早めに逃げていたりする記録が多かった。特に下りはその傾向が強い。
ただまあとりあえず現物見てから考えるかとそのまま県境沿いを下ってみる。
いきなり少し急で岩場の隙間に落ち葉が堆積しておりその下は砂地。ちょっと慎重になった。
これは中々危ないな、と思いつつ灌木掴んで少し下りたがこのまま小尾根を下るとトンネル上に下りてしまうようだ。トンネル上を超えた先には一応迂回路モドキの道路があるはずだが急すぎてちゃんと着地できる地形なのかどうか。下までは良く見えない。
やっぱやめとくかと砂地まで登り返した。
仕方なく北西へトラバース気味に少し下る。
きりんこさんの記録も確かこの辺りから北に下っていたし、このまま小尾根を北に下っても良かったが、右を見るとトラバースできそうだ。
トンネル前に下りられる小尾根へと移動した。
登りならまあなんとかなるがやはりこれは下らなくて正解だったか。
13:00、沢入トンネルの北側に着地。
登り返したのと慎重に下ったせいで少し時間がかかったか。
今回のルートは逆周りの方が面倒がなさそうだなと思った。
県境の渡良瀬川と大萱山までの区間だ。またここだけを歩くためにここへくるのは面倒である。
日没が16:30として3時間半あれば林道まで下りられるだろうたぶん。
とりあえず渡良瀬川へ降りるかと様子をうかがうと、どうぞここから降りてくださいといった感じに踏み跡がある。
それを辿って難なく川まで降りることができた。
問題はどこで渡渉するか。
さっさと左岸に移ろうかとも思ったのだが、遠目に見るとしばらくいった先で左岸側は河原も削られ深い淵になっていそうだ。
それならばと右岸を進んでいったが、一部藪漕ぎになる場面も
結局左岸も河原がなくなる直前で右岸に戻ってこれそうになっていたし、一度左岸側に移ればよかった。
その先は大岩ゴロゴロなのでどこでも左岸へ渡渉できる。
適当なところで移動してコンクリ護岸がなくなったところから一段上に上がった。
北上しつつ取りつく県境尾根を観察するが尾根南側は崖で取りつくしまもなさそうだ。
ヤマレコではもう少し北側へ回り込んで取りついていたが、見た感じギリ登れそうな斜度である。
一応北側の取りつきも様子見ておくか?と少し悩んだが面倒だしいいかとそのまま取りついた。
適当に斜めに登っていき下を見ると思ったより急だったがここまでくれば右の灌木ゾーンに逃げられるなと一段右へ上がる。
掴んだらぽっきり行きそうな灌木たちの中から使えそうなやつを利用してよじ登った。
しっかりとした広い尾根形を少し登ると鉄塔下についた。13:34。
鉄塔下とくれば展望が良いものであるが、ここは大した高さはないので展望も大したものはなく。
とりあえず807mまで行くかと歩いて行く。
鉄塔先で一瞬薮っぽかったがその先は快適で平和な地味尾根だ。
807mには特に何もなく平だったのであっさり通り過ぎてしまった。
こういうのでいいんだよと言う感じ。このところ人のいる登山道歩きが多かったから地味尾根の静けさが身に染みる。結局この日は山中でニンゲンに出会うことはなかった。
木々の隙間から見える足尾の山には積雪無し。
少し進んでから男体山も見えた。
疲れたし時間的にもたぶん余裕がある。10分休憩した。
登りなら特に問題はない。
登ってみたら割れ目があって先に進めない。仕方なく岩から降りて右から通過した。知ってれば最初から右を通ったのに。
熊とか飛び出てきてそう。
15:11、5年ぶりの大萱山についた。
6年前みたいにこの後瀑泉さんに出会ったら面白いのだがコース的にも時間的もそれはないだろう。
ヤマレコでは何故か知らないが大萱山から遠回りせずに原向駅へ下る記録は960mくらいから北に下るルートと大萱山北西尾根、もしくは途中からその尾根に合流するルートしかなかった。
地形図的には北尾根で下っても大差なさそうなのに。
これは人々から放置された地味尾根を救わねばならぬと義憤に駆られた僕は、大萱山から少し北西へ戻ると北尾根へと足を向けた。地形的にも一番わかりやすい直登ルートだし意外と歩きやすかったら今後スタンダードなルートになるかもしれない。
しかし現実は非常である。
この日の核心はその北尾根の下りであった。
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