10:47、どうせ誰も来ないだろうと無造作にザックをデポして栗子山へと歩き出す。
4年前も藪に還りかけていた道、現在はさらにうすくなっているが時折歩く人はいるので踏み跡として残っている。
少し歩いて振り返ったら、なんと登ってきている人がいた。
貴重品とか全部おいてきたのもあれだが、ザックだけが無造作に置かれていたら遭難と勘違いされて通報されないかと焦る。みー猫さんだけザックを背負いいらないものを置いてきたので誤解はされにくいのではないかということで先へ進む。
そうなると踏み跡が薄い箇所で適当に歩くと道を外れてしまう。一回道を外した。
11:15、栗子山山頂。
この辺りの山々の盟主であるが展望は皆無。さっさと引き返す。
今度はさっきよりも豪快に道を外したのでGPS頼りで三人してうろうろ。南寄りに歩いていくと無事踏み跡に合流。踏み跡無視しても進めるけど楽さが全然違う。
その後さっき登ってくる姿が見えた男性と出会ってあいさつ。
泊りで板谷峠から来たと話したけれど普通はそんなこと急に言われてもぽんと軌跡は思い浮かばないだろう。彷徨っているところで出会わなくてよかった。
11:39、デポ地に帰着。一休みしてから下山することにした。
結構な角度の下りが続き足に来るし滑る。
これは重荷で登りだとつらかったな。逆回りにしなくてよかった。
背の高い樹林帯に入ってもしばらく滑る下りは続いたが950mくらいでようやく傾斜が落ち着いた。
廃林道後みたいなところに合流して踏み跡をたどると12:28、萬世大路の栗子隧道前についた。福島側は4年前に一部歩いたのだがこちら側は初めてだ。写真は昭和に新たに掘られた坑口になるが、その前に土木県令三島通庸の和歌が書かれた看板がある。
右側にあるのが写真の明治時代に掘られた坑口。残雪が残っている。
三島が作ったのはこっちなんだから、和歌の看板もここの前に置いとくべきではないのか。
明治以前の福島から米沢の往来は板谷峠越えが主流であったところ、萬世大路開通により物流はこちらに移った。萬世大路は鉄道開通により一時往来が減少するも、自動車が普及してくるとその通行の為に昭和初期に再整備され、国道13号が開通するまで供用されていた。今では東北中央自動車道も通っており、米沢と福島を結ぶ道路は重要な交通路だ。三島はかなり強引なやり方だったらしいが先見の明があったのだと思う。
栗子沢の冷たい水で顔を洗いクールダウン。
最後の一休みをして12:40、歩き出す。
標高差は大してないがここからまだ6km以上歩かないと駐車地にはつかない。
七曲り六のむずりと看板があるところで(萬世大路保存会がところどころ看板を整備している)一気にショートカット。急な斜面を逆茂木頼りに下る。これで僕も三島ファンとは言えなくなった。
その先でなぜか沢水がくみ上げられて噴射されていたのでそこにタオルを浸して首にかけると涼しい。
栗子隧道入口あちらの案内板をすぎると砕石場。
砕石場のど真ん中を通ることになるが、萬世大路を見学に来た三島ファンですといえば問題はない。作業員の方が重機の運転練習みたいなことをしていたので会釈をして通り過ぎる。
20分ほど歩いたらゲートが締まっており車が入れないようになっていた。
砕石場稼働日は砕石場奥まで進めるようだが、休日なのでしまっているのだ。
まあそんなことだろうと思っていたので僕らは萬世大路記念碑公園に停めてきている。
ゲート前に駐車されているのは栗子山手前であったハイカーの車だろう。
萬世大路記念碑公園についたのは14:13であった。暑いし最後の舗装路一気歩きは疲れた。
滑川温泉への道はかなり細いはずなのだが車がどんどん行きかっている。そんなに人気の温泉なのかと思っていたらこの日なんときりんこさんもここを通過していたらしいのには笑った。
かえりしな福島のどこかの温泉で汗を流して帰ろうかと思っていたのだが、何と事故のせいで福島西ICから本宮ICまで通行止めらしい。結構長い区間通行止めでこれは痛い。帰宅するのに時間がかかりそうなので渋々温泉は諦めた。どうせ連休しか運転しない不慣れな奴が事故ったんだろう。いい迷惑だ。
13号から4号へと移り南下していくと同じく高速通行止めではじき出された方々で大渋滞。これを見越して手前のコンビニで一休みしておいたのは正解だが遅々として進まない。
大分進んでからわき道にそれたらスイスイで、もっと早くそれればよかった。
用心して郡山南ICまで行ってから高速に乗ると流れはスムーズ。矢板で降りて高速代は安くついたが帰宅できたのは20時半だった。
二日目の軌跡。稜線から萬世大路に降りるあたりで軌跡を取るのに失敗した。
正確なのはみー猫さんの記録参照。
そんなわけで予想外に作業道が続いていたおかげで初日は大幅に楽をでき、二日目の藪もどうしようもないところではなかった。とはいえ相応に時間はかかり、全編藪漕ぎだったらこんなゆるゆると歩いていられなかったと思う。いつか続きが歩くとしても栗子山から北は豪士山の登山道合流までの区間残雪期歩きでいいやと考えている。藪の様子からして背を超える灌木内をひたすら歩くことになりかねない。
この地図は電子地形図25000(国土地理院)を加工して使用しています(令和元年手続改正により申請適用外) |
そんなわけで予想外に作業道が続いていたおかげで初日は大幅に楽をでき、二日目の藪もどうしようもないところではなかった。とはいえ相応に時間はかかり、全編藪漕ぎだったらこんなゆるゆると歩いていられなかったと思う。いつか続きが歩くとしても栗子山から北は豪士山の登山道合流までの区間残雪期歩きでいいやと考えている。藪の様子からして背を超える灌木内をひたすら歩くことになりかねない。
しかし今年は無駄に暑い。この二日間は風が強かったから何とかなったがGWから下界で30℃超えは酷い。
だが逆に残雪が早くなくなっているのはチャンスでもある。
どうせツツジの外れ年だし今年は栃木を早めに離れるか(今回も離れているのだが)。そう考えて次週も僕は中央分水嶺歩きに出かけた。
コメント
コメント一覧 (2)
幕営点のチョイスは良かったです。しばらく出来てなかった遊びが楽しめました♪
ショートカットをそそのかしたのは自分でした。実は・・・この続き、最後の下り、使うのでしょうか。山楽番さん達は登って下ってたので出来なくはないでしょうけど。群馬トレイルの西側も泊りで行ける時期になってきてそうですね。
ふみふみぃ
がしました